レビューNo.11 鬱夫の恋


「――どうして私なの」

「――痛い痛い痛い痛い……」


「――やめてやめてやめてやめて……」




「――いやああああああああ!!」




鬱夫の恋

鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱


ジャンル:?
作成元:RPGツクール2000
作者:不明


私もかれこれ色々な鬱ゲーを知ってきましたが、これほど単純に暗ーいゲームは初めてです。
というワケで、今回はいつもと変わってフリーゲームを取り上げてたいと思います。

今回レビューする作品はRPGツクール2000で製作されたゲーム、『鬱夫の恋』。
ハッキリ言ってしまうとゲーム性は薄く、適当にキャラを動かして話を進めるだけの単調なものです。
シナリオは一本道。ツクール作品特有の戦闘も一応ありますが、全て強制イベントで戦闘らしさを感じません。
じゃあクソゲーだな! と決め付けたアナタ! こんがり焼けた鉄板の上で土下座しなさい。
この作品を他のガチなRPGゲームと比べてしまうのは野暮なことです。

このゲームの最大の魅力、それはあまりにも悲しくて、絶望的で、残酷な鬱表現。
非常に巧妙で、残酷で、卓越してるけれど、その鬱表現受け止めるのは物凄く単純で簡単。
何故ならそれがゲームとか空想の話ではなく、現実世界にあるごく身近な痛みだから。
鬱夫の恋はそんな痛みを無慈悲に、直接的に与えてきます。とにかくそんなゲームです。

そあ、内容が気になりますか? そんなアナタ! 早速ダウンロードしましょう!
…ってそれじゃあサイトの意味ありませんね。ストーリーを軽く紹介します。

舞台はどこにでもありそうな中学校。主人公はそこに通う一人の少年、『鬱夫』。
父親は他界し、現在は優しい母親との二人暮し。(この優しさがまたこのゲームを悲しくさせる…)
彼はキモメンを超えた所謂グロメンで、低身長かつ非力。おまけに包茎。
そんなこんなでクラスの皆から嫌われるのはもちろん、同級生の男子三人組からは執拗ないじめの繰り返し。
同じくいじめられている同級生の子からも関わりたくないと敬遠される始末。
そんな絶望の中、一匹の猫との出会い、そこから生まれる一人の少女との出会いが彼を少しずつ変えていきます。
少しずつ、少しずつ、変わっていき、そして…
(なお、このストーリーは作者の実体験を元にしているようです。)

筆者が一番最初にレビューした、怪作RPG『ドラッグオンドラグーン』も鬱ゲーですが、その違いは明らか。
『DOD』は狙い済ましたかのような狂いっぷりでプレイヤーを一気に突き落とすゲーム。
『鬱夫の恋』は現実性と絡ませて、プレイヤーを確実に下へ、下へ落としていくゲーム。
前述しましたが、『鬱夫の恋』は狂気モノではないんです。
終始絶望しかない、嫌な予感しかない、しつこいようですが本当に絶望的なゲームです。

ネット上では「これ以上の鬱ゲーは存在しない」という意見が多く見られます。
それくらい鬱ゲーとしての完成度はピカイチです。

鬱ゲーが嫌でない人なら是非やるべき作品だと思います。その価値は絶対にあります。



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[ 2011/07/20 18:22 ] 過去レビュー置き場 | TB(0) | CM(1)