【OVA感想】 機動戦士ガンダムAGE ~Memory of Eden~ 感想

「この馬鹿野郎がぁぁぁぁぁぁっ!!!」

Memory of Eden 0

起動戦士ガンダムAGE ~Memory of Eden~

例によってネタバレは満載です。
未視聴の方は閲覧をご注意下さい。

視聴したのはDVD版。前半と後半のディスク2枚組で、合計視聴時間は150分です。
内容は、アセムとゼハートの出会いと永遠の別れまで。
前半がアセム視点、後半はゼハート視点となっております。
それでは見ていきましょう。

最初はアセムの学園パート。
このパートはTV版の追加カット版… ではなく、ほぼ1から作り直されています。
箇条書きでTV版と今回のOVA版との変更点比較してみると、
(TV版は赤色、OVA版は緑色で表示しています。)

・ゼハートの目的はガンダムの情報の奪取
・ゼハートの目的はアセム達の住むコロニー「トルディア」の破壊
 (トルディアにガンダムがあることをゼハートが知っていたかどうかは分かりませんが、
 この時点ではガンダムのことを軽く見ていた様子)

・ロマリーは途中からMSクラブに入り浸るようになる。
・ロマリーはアセムの幼馴染という新設定が加えられており、最初から入り浸っている。
 (これにより、馴れ初めとかの描写を省いている)

・ガンダムAGE-1は馬小屋にアスノ家の馬小屋に保管されている。
・ガンダムAGE-1はアスノ家に保管されているが、馬小屋ではなく普通の倉庫。
 (そもそもTV版の時点で馬小屋である必要がない)

・アセムの乗るAGE-1最初の戦闘はドラド2体を倒すのみ。
・ドラド2体を倒した後、ゼハートの乗るゼダスRとダズの乗るドラドと交戦
 (そもそもコロニーで暴れまわるのがゼハートの仕事。)

・その後、ガンダムが脅威ということでヴェイガンのコロニー破壊作戦は中止。
 ゼハートはヴェイガンからの迎えが来るまで待機を余儀なくされます。

 (学園に入学したのは一般人へのカモフラージュ)

・ゼハート、ガンダムの情報を手に入れようとアセムに近づく為、学園に入学しMSクラブに自分から加入。
・ゼハートはただカモフラージュの為学園に入学しただけで、学園生活には消極的。
 アセムからMSクラブに誘われるも、最初は辞退。
 その後ロマリーに誘われてMSクラブを見学し、そこでMSに詳しい知識を見せた為に再びスカウトされ、加入。

 (つまりMSクラブに入ったのはゼハート本人の意思)

・その後アスノ家を訪問したゼハートがAGE-1の情報を奪取
・AGE-1は初戦の後すぐに軍の格納庫に保管された為、情報は奪取されず。

 (そもそも先述の通り、ゼハートの目的がTV版と違います。)

・MS競技大会中にヴェイガンが出現し、そこで初めてゼハート操るゼダスRと接触。
 その為アセムは決勝戦に出られず。

・MS競技大会は恙なく進行し、皆の力で優勝。戦闘なんてありませんでした。
 (青春だなぁ!)

・それ以外の学園シーンはほぼ回想。
・それ以外にもMSクラブの合宿などがあったりと、アセム・ゼハート・ロマリーの描写が大幅増加。
 回想シーンもあるものの、新規カットが多数含まれています。

 (PSP版ゲームからの輸入シーンもあります)

・卒業式中にゼハートが地球連邦にスパイ容疑をかけられるイザコザが起き、やがてMS戦に。
 そこで初めてアセムはゼダスRのパイロットがゼハートであることを知る。
 病院にいたはずのロマリーも何故かその場にいて、(通称:ロマリーワープ)真実を目の当たりにする。
 ゼハートはこれ以上の長居ができなくなり、火星へと帰還。

・卒業式は普通に終了した様子。しかし当日はヴェイガンがゼハートを地球から迎えに来る日だったようで、
 ヴェイガンを発見した地球連邦軍によって戦闘開始。ゼハートは混乱に乗じてゼダスRに乗って逃げることに。
 しかし途中でアセムの乗るAGE-1と戦闘になり、そこで初めてアセムはゼダスRのパイロットがゼハートであることを知る。
 ロマリーは戦闘途中にMSクラブに飾ってあった思い出の写真を撮りにいく為MSクラブへ移動。
 ちょうどそこでAGE-1とゼダスRの戦闘があった為、ロマリーは否が応でも真実を目の当たりにすることになる。
 ゼハートはその後火星へ帰還。

 (つまりワープしない)

如何でしょうか?
恐らくOVA版で最大ボリュームの新規映像であり、その後のお話にも繋がる重要なシーンです。
TV版と違って多くの描写に「ゼハート本人の意思」が入る余地が大きい為、TV版よりも「アセムとゼハートの友情描写」に共感を得る部分が多いです。
学園シーンの増強はTV版の時点で熱望されていたことでもあるので、嬉しい限りです。
ゼハートのお付き役であるダズも、地味にいい味出してるんですよねコレが。

この後はアセム・ロマリーが軍に入隊。ロマリーが軍に入る動機も少しだけではありますが、フォローがあります。
AGE-2初陣も「まだ調整終わってないから後で出撃な」なんてことはなく、ちゃんと皆で出撃してます。

後のシーンはほぼダイジェスト。細切れ感はありますが、要所要所はちゃんと見せている為違和感はそこまで無いです。(ダブルバレットが突然出てくるけど)
フリットがアセムの活躍を食うシーンが無ければ、アセムがミューセル被って暴れるシーンもありません。
対して、クロノスの達磨シーンやオブライトさんの恋愛シーンなんかはちゃんと映ってます。
移動要塞ダウネスをアセムとゼハートが協力して破壊したところで、第2部の描写は終了します。


次は新規カットで、ゼハートがコールドスリープから目覚めるシーンから開始。
レイルとフラムとの顔合わせもこれが最初ということになっています。
ここからはアセムの描写は殆ど無くなり、ゼハートの心理描写が中心になっていきます。
その為3部~4部で説明不足で意味不明だったゼハートの行動倫理にも結構説得力を持ってきます。
魔中年ことデシル兄さんも、幻覚として大いに活躍しますよw

簡単に書くとこんな感じ。
ゼハート「イゼルカント様の意志を叶える為にも頑張るぞ!(`・ω・´)」

ゼハート「でも自分のせいで多くの犠牲を出してしまった… 皆自分を慕ってくれたのに。(´・ω・`)
その為にも、必ず成果を上げねば(`・ω・´)」

ゼハート「と思ったら何かイゼルカント様からスゴイ告白された!(゚д゚) 何あの人マジキチじゃん!
従いたくない! あの人に従ったら間違い無くヤバイ世界が出来上がっちゃう!((((;゚Д゚))))」

ゼハート「しかし今まで志半ばで散ったもの達は皆イゼルカント様の為に戦ってきた… (´・ω・`)
今ここで私がイゼルカント様を否定すれば、死んだ仲間達を裏切ることになる!(´;ω;`)」

ゼハート「私の為に死んでいった者達だけじゃない!
ヴェイガンの者達は皆、200年もの間ずっとイゼルカント様を信じてきたんだ!
彼らの意思を無碍にできるのか!?(´;ω;`)」

ゼハート「そんなのダメだ! もうやるぞ! この際後戻りなんてできん! (`・ω・´)
全てはヴェイガンの為に!」


本当にざっくりですが、こんな感じです。
何処まで彼に感情移入できるかどうかは人次第ですが、とにかく彼の背負ったものはあまりに大きすぎました。
ゼハートはアセムを「優しすぎる」と評価していましたが、ゼハートとて戦士…というか司令官の器では無かったのでは…

しかしTV版同様、ゼハートの作戦は失敗。激高したゼハートはガンダムを倒そうとレギルスで出陣します。
なお、今作のレギルスは「ヴェイガン(火星)のイメージカラー」である赤色に塗り替えられています。

更にTV版ではガンダムに一直線に突っ込んでいたのに対し、OVA版ではモブMS多数や戦艦を落とすという快挙を成し遂げています。

後はレギルスVSダークハウンドの流れ。
瞬く間にレギルスがダークハウンドにボコられたTV版と違い、OVA版は新規カット多数。お互い傷つきながらも熾烈な戦いを繰り広げます。迫力満点!
TV版では戦闘中の会話で、「人が人である為のエデンじゃなかったのか!」とアセムに言われてゼハートは揺らいでしまいますが、
OVA版ではゼハートの心理描写の確かな積み重ね故か、そんな言葉では揺れ動くことはありませんでした。

しかしやがてTV版同様レギルスは両腕を失い、最後はワイヤーフックで捕獲され顔面パンチ。
TV版ではパンチを寸止めしていましたが、OVA版ではちゃんとパンチしてます。
MSの動きは止まり、その後は両パイロットの最後の会話シーン。
このシーンも大幅に作り変えられ、ゼハートは最期に自分が何故こんな強行をとったのかを明かしました。

人の屍を超えてでしか、未来を築くことができなかったゼハート。
しかしアセムは違う。フリットの意思を継ぎ生まれたアセムは、やがてその意思を息子のキオに託した。
彼らは命の繋ぎとめることで未来を築いてきたのだ。
そのことをもっと早く知っていれば、違う道が… アセムと共にいた未来を築けたかもしれない、とゼハート。
しかしそれは違うと言うアセム。今や未来がどうであろうと、共に生きた過去が色あせることは決してない。
「俺達はずっと友達だ。そうだろう? ゼハート…」

「ありがとう、アセム…」
ゼハートはアセムをつき離し、ゼハートの乗るレギルスは爆発離散。
地上では、アセムのいる空をロマリーが見つめていました。
TV版ではこの後も続きますが、OVA版はこれで終了。エンドロールに入ります。

・総評
何でこれを本編に採用してくれなかったんだ(´Д`)

賞賛に値する、とても濃い内容でした。
AGEを全否定せず、公式による再評価を待っていた人にとってのご褒美的存在ですw
余分な部分(皮肉にも本編の大部分)をカットしている為、総集編としても良い出来栄えかと。(めちゃ視点絞ってるけど)
最後の会話シーンは、学園パートの下積みのおかげで非常に説得力があります。人によっちゃあ泣けるかも。

これで改めて分かった! AGEの素材は決して腐ってなかったと!
これで改めて分かった! TV版の監督とシリーズ構成はポンコツだったと!

本当にフリットがいるかいないかで観易さが変わります。

これでゼハート役の神谷氏も、
キャンプテンガンダム(SDGF)の神谷浩史
ティエリア・アーデの神谷浩史


に並んで

ゼハート・ガレットの神谷浩史
と胸を張って名乗れるのではないでしょうかw

ただこのOVA、新規カット以外は絵も声もそのまま使い回しだし、そもそもこの映像作品自体に特典とかの類は無し。
生産数も絞られていたのか、ツタヤにレンタル受付されていたのはたった1組。
TV版の不人気故に、相当予算絞られたんだろうなぁ… と思います。
これで改めて分かった! TV版の監督とシリーズ構成はポ(ry


アセム編の学園パートに物足りなさを感じてたり、アセムやゼハートの絡みをもっと見たかったり、
赤いレギルスの活躍が見たかったり、フリットの活躍が見たくない方とかは特にオススメしたい作品です。
なんつーか、AGEを諦めてなくて本当に良かった。ありがとう、AGEのガンプラ達よ!


memory of eden

 
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[ 2013/08/13 00:56 ] ガンダムAGE Memory of Eden | TB(0) | CM(4)

はじめまして。
「監督とシリーズ構成がポンコツ」は全くもって同感です。キャラとメカのデザインだけは変えようがないですが、やはりAGEの素材とテーマ自体はそんなに悪くなかったかなーと。
というか、むしろ小説版でその良さが独自の解釈も相まって存分に発揮されているのですが、お読みになったことはありますか? 未見でしたら是非お勧めします。
このOVAに負けず劣らずゼハートの活躍や心理描写も凄いことになってますし、TV版の面影を殆ど残さない壮大でシリアスなストーリーは放送媒体で是非やってくれないかと本気で思うほど。
何より、個人的には別人レベルでドえらいことになってしまったユノアおばさんが好きで好きで(笑)
[ 2013/08/13 23:04 ] [ 編集 ]

Re: タイトルなし

グリズリー様、はじめまして。コメントありがとうございます!
管理人のWOLTです。不束者ですが、何卒よろしくお願いします。

AGEメカデザインは結構賛否ありますが、私的には嫌いじゃないです。
というのも、AGEのガンプラを根こそぎ買いまくったせいでもあるんですがw
小説版は未読ですが、噂はかねがね伺っております。(もちろんユノアおばさんに関してもw)
一度手に取って読んでみたいのですが、ガンダム系書籍は他にも読んでみたいものが一杯あるので、
一度買うと「これもこれも」状態になって予算がかさみそうです(涙) 世知辛いですなぁ。
ちなみにOVAでも活躍した赤色版ガンダムレギルスのHGガンプラが9月中に届く予定なので、
その時はレビューする予定です。よろしければ是非見に来てくださいね^^
[ 2013/08/16 01:39 ] [ 編集 ]

神谷さんはスタゲ直後の事故から生還して以降ガンダムの仕事が増えましたね。

どうも、中の人の影響か銀魂の沖田が使うバズーカがスティングレイにしか見えなくなってしまったソバスチンですf^_^;
土方さんを峰打ちしたかったらガバナーか礼賛をオススメしますがw
私にとって沖田総悟は種死で酷い仕打ちを受けた鈴村健一さんが見事に新たな方向性の演技を打ち出したキャラだと感じていました。
最も私にとって彼のロボットアニメ(ゲーム)の代表作は「マクロスゼロ」の主人公 工藤シン と「ANUBIS」の レオ・ステンバックに他なりませんが。
種死はリマスターどころか大幅な修正が求められるように感じます、勿論あの夫妻抜きで(-_-#)

さて同じくポンコツ脚本ではある物の新たなメスをいれたMOE、通称「萌え」ですが。
私はまだ未見ではあるもののアセム・アスノにスポットを当てたのは良い判断だと思います(^-^*)
彼が1番真っ当な主人公の素養を持っていますから。
フリットは終始「復讐」という狭い視野で行動してましたし
何よりユリンを殺されヴェイガンを憎んでいる癖にエミリーに「乗り換える」という共感の得られない行動!
(AGEヒロインが「産む機械」と言われる所以です)
キオに関しては幼い上に終戦直後のキャラな訳で伸びしろが限られてしまっています。
唯一、非Xラウンダーでちゃんとした青春時代を描写し各時代でそれなりの「努力」を重ねたからこそ白羽の矢が立ったといえます。
最初から彼をメイン主人公にしてフリットに関しては回想程度で済ますのが良かったと今更ながら感じます。
 只、やっぱりゼハートとフラム、ディーンは死ぬべきではないと思いますね、大本がポンコツだからしょうがありませんが。
彼らはヴェイガンの未来を託せる若い世代です、結果的にこの戦争はフリットとイゼルカント
2人の老害の妄執に若者が巻き込まれたと言ってもいいものです。
アスノが救世主を名乗るのなら最も救うべき命の1つだと思います。
結局シャナルアやジラート同様に扱いに困って殺してしまった感が否めません、種死のミーアもそうですね。
 とはいえ赤レギルスはイラストを見るにいい感じですね(^-^*)
いまいち敵メカに魅力のない本作で唯一の名機だと思います。
「敵側の悪役顔なガンダム」としてはGP-02A以来の会心の出来映えじゃないでしょうか?
それでもレギルスコアに関してはやっぱり「なかったこと」なようですねwf^_^;
[ 2013/08/17 22:00 ] [ 編集 ]

Re: 神谷さんはスタゲ直後の事故から生還して以降ガンダムの仕事が増えましたね。

ソバスチン様、コメントありがとうございます!
相変わらずコメ返信が金曜になってしまいスイマセンm(_ _)m
>種死はリマスターどころか大幅な修正が求められるように感じます、勿論あの夫妻抜きで(-_-#)
種死には一応スパロボZがありますから…(小声)

MoE、納得の出来栄えでした。
アセムは3人の中でも真っ当なバッグボーンを持ってるんですよね。3世代の中でも一番評価が高いですし
(シリーズ構成一押しの学園パートの評価はぶっちゃけ散々でしたが…)
やっぱりシリーズ構成の方がストーリーを「とりあえず殺しとこう」みたいにポンポンキャラクターを死なせてしまったのが痛いですよね。
そもそも「地球側とヴェイガンの和解」が最終地点なのですから、それにはヴェイガン側の和解者となるゼハート(とフラム)が必要だったと思います。
ジラート・スプリガンなんて、出てきた瞬間「ギャグマンガ日和」の「宇宙鋼鉄戦士ボンゴレ」に出てくる「本郷ダン」というキャラクターを想像してしまいましたw
簡単に説明すると、「設定上は強敵&周囲から恐れられているはずなのに、本番の戦場ではアッサリ死ぬ」というキャラです。
実際に本当にアッサリ死んでしまって、もう終始「ジラート・スプリガン」の名前聞くだけでゲラゲラ笑ってました。
>とはいえ赤レギルスはイラストを見るにいい感じですね(^-^*)
いまいち敵メカに魅力のない本作で唯一の名機だと思います。
「敵側の悪役顔なガンダム」としてはGP-02A以来の会心の出来映えじゃないでしょうか?
それでもレギルスコアに関してはやっぱり「なかったこと」なようですねwf^_^;

今回のOVAではレギルスの、ヴェイガンMSらしい、ガンダムらしからぬアクションが見れますよ。
それにしてもサイサリスは良き悪面ガンダムですよねw あの面構えといい、スタイルといい、設計思想のブットビ具合といい、イチコロでした。
レギルスコアについては確かに残念ですが、一応レギルス状態で、背中の翼で羽ばたくというシーンがあるので…^^;
[ 2013/08/23 21:49 ] [ 編集 ]

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