レビューNo.1 ドラッグオンドラグーン

「資格などない。俺はただ生きたいだけだ。憎むなら憎め!

それでも俺は生きてやる!!

答えろ! 契約か!? 死か!?」


パッケージ

ドラッグオンドラグーン
ジャンル:アクションRPG
発売元:スクウェア・エニックス
開発元:キャビア
定価:6800円

剣と魔法が世を支配し、ドラゴンが空を飛び、ゴブリンが地を這う世界。
数ある王国に従事する軍隊。忠誠を誓う兵士達。
おまけに発売元はかのDQやFFを世に送り出してきたスクウェア・エニックス。
誰もが予想した。「仕様はどうあれ、どう転んでもこれは王道RPGアクションゲームだ」と。
一体どれくらいの人がこのゲームの有様を予想出来たでしょうか?

昨今でも語り継がれる、RPG界屈指の鬱&電波ゲー、ドラッグオンドラグーンことDODそれです。
世界観は前述の通り月並みなRPG像が予想出来ます。それだけに当時は期待していた人も多かったでしょう。
ストーリーは簡単に説明すると「世界征服を狙う悪の帝国を撃ち滅ぼし、世界を救え!」というこれまた月並みなもの。
しかし箱を開けてみれば出てくるのは重く、重圧で血塗られた世界観
シナリオやらキャラクターやらBGMやら何から何まで鬱塗れ。もとい電波。

主人公のカイムは小国の王子。両親と妹一人の家族四人で平和に過ごしていました。
しかしある日帝国率いるドラゴンに両親を惨殺。
以来、人が変わったように帝国に復讐を誓い、対する連合国の傭兵として戦うことに。
しかし戦闘を続けていく内に敵を殺すことに快楽を覚え、以降殺人を楽しむようになる。
それでも癒されることの無い復讐心は益々燃え上がり、その度戦闘で人を斬ることに。
そんなある日残された妹のいる城が帝国に襲われていることを知ったカイムは単身城に乗り込むことに。
しかし城に着いた頃には既に満身創痍。それでもカイムは戦おうとします。
そんな中城の入り口の前の広場には帝国に捕らえられたと思われる真紅のドラゴンが。
ドラゴン自身もカイムと同じく全身傷だらけでした。
両親を殺したドラゴンに対する怒りを押さえ込み、自らを生きながらえる為にカイムはドラゴンに契約を迫ります。
その生に対する強い執着心にドラゴンは次第にカイムに惹かれてゆく。
やがて彼らは互いの心臓を交換し、命を共有することで契約を交わします。
契約の代償としてカイムは声を失いますが、同時に超人的な力を手にします。
竜騎士となったカイムはドラゴンの力で空を駆け、帝国に対する復讐心を強める…

以上がゲーム冒頭のあらすじです。
主人公の経緯などで結構ヤバイと思われたかと思いますが、DODの鬱度はこんなものではありません。

まずゲーム中の仲間キャラクターに関して。
何れもカイム並、もしくはそれ以上の狂いっぷりを持っています。
(膨張表現ではなく)ショタコン持ちの男に、家族を虐殺され、それ以来カニバリズムにハマってしまったエルフ女に、
無意識にいい子ぶる少年に、普段は綺麗こどを並べておきながら自分の保身に狂う神官
メインヒロインのカイムの妹、フリアエは近親相姦願望持ち。
さらにカイムの親友でありフリアエの元婚約相手のイウヴァルトはカイムに対する重度の劣等感に最終的に狂ってしまう始末。一応まともなのはカイムの契約相手のレッドドラゴンだけ。
そんなキャラクター達が織り成すストーリーが、果たしてハッピーエンドになるのでしょうか?
ちなみに本当に恐ろしいのはこれらの電波&鬱設定が説明書とかでサラッとした書いてないこと。
「ああ、この子近親相姦願望持ちだけど。何か?」みたいな感じで説明してきます。

エンディングはマルチエンド式で5種類あるのですが、やっぱりどれもこれもバッドエンド。
どれも一貫して主人公陣が全滅したり世界が滅んだりと鬱度満載。
最終エンドに至っては到達条件が厳しい上に今までのエンド以上のヤバさを持つバッドエンドですからもう発狂モノの鬱度。
こればっかりは現在では様々な説明サイト・動画などがあるのでわざわざここで説明する必要は無いでしょう。
それぐらい鬱度に関しては目を見張るものがあるゲームなのです。
テキストに関しても他のゲームとは一線を越えているもの。
「~を倒せ!」だとか「~を殺せ!」ならまだ分かるのですが
DODに至っては「ウジ共を始末しろ」だの「生まれてきたことを後悔させてやれ」といった狂気っぷり。
台詞ならまだしもこれが普通の説明文として出てくるからもう…

さてアクションRPGとしての質なのですが、戦闘は大きく分けて三種類。
一つ目は「三国無双」のような敵をバッサバッサ斬り進む『地上戦』、
二つ目は地上戦からドラゴンに乗り敵を焼き尽くす『空中戦』、
三つ目はドラゴンでさらに上空に上がり敵を倒す3Dシューティングの「上空戦」の三つ。
地上戦に関してはやや見劣りする部分がちらほら見られます。例えば…
量産型の一般兵が出てきた! 鎧で防御を固めた重装歩兵が出てきた!
馬に乗った騎馬兵が出てきた! 魔法で攻撃してくる魔道士が出てきた!
さあ、どうする!?
答えは簡単。どんな敵であろうと真正面からバッサリ斬るだけ
戦略性はゼロ。無双ゲーなの仕方無いことですが敵の数や配置などが微妙で作業ゲーになりがち。
エルフの森のステージの戦闘なんて敵を探す方が大変です。
他の無双ゲーであるようなド派手な必殺技も無く、故にボタンを連打して斬り進むぐらいしか出来ないのです。
一応魔法もあるので組み合わせ次第ではそれなりに楽しめる戦闘にはなるのですが。
やはり他と比べるとどうも見劣りしてしまう所です。
色々な所で「モッサリ戦闘」と呼ばれてますが、否めません。

空中戦に関しては地上戦ほど問題はありません。
地上にいる殆どの敵はこちらに対して何も出来ないので事実上の無双ゲーです。
何も出来ない敵軍のど真ん中で必殺ブレスを放つのは爽快の一言です。
ただ弓兵相手にはそうはいかず、地上戦では一度矢を装填すると2発だけしか撃たないのを
空中戦になるとドラゴン目掛けてマシンガンの如く矢を猛連射してきます。
また一部の敵には効かなかったしますが、それはゲームバランスの都合でしょうので問題はありません。

上空戦では地上戦のモッサリ感も無くなりかなり楽しめます。
体力回復が一切出来ない為かなりシビアな戦いを要求されます。
それだけに今回ばかりはプレイヤーの戦術も試されます。
そのせいかストーリー上でのボス戦の殆どはこの上空戦。
以上のことからゲームバランスにはさほど問題はありません。

また全体としての粗はあるものの、ディテールに関しては一級品。
武器に関しては種類が多く、一つ一つに異なった魔法が用意されている為自分にあったゲームスタイルが選べます。
また武器にはレベルが付いており、一定経験値を溜めることでカイム同様レベルアップが出来ます。
またレベルアップによって武器の外見・魔法の効果が変化するので単純な戦闘も中々飽きません。
さらに各武器にはその武器の歴史などについて書かれた「ウェポンストーリー」というものがあり、
レベルを上げることによりテキストが増えていくシステムになっています。
その話がこれまた一捻りも二捻りも凝った話でとても面白いです。まあ殆ど鬱ものですが。
グラフィック・ムービーの質も良く、イベントシーンは全てフルボイス。
各声優さん方も非常に上手い演技で電波塗れの狂った台詞を言い続けるのですからイベントシーンは常時気が抜けません。

現在では廉価版も発売されており、購入するのは非常に容易です。
前述の独特なシステムと鬱さ加減に惹かれたのでしたら是非ご購入を。
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[ 2010/09/05 01:16 ] 過去レビュー置き場 | TB(0) | CM(0)

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