WOLT、ラングリッサーⅡを語る

MD版タイトルです。
ユニットを駒として動かし、敵に戦いを仕掛けるという正統派なSRPGのルールを守りながら、
独自のルールを加えてそのクオリティの底上げに成功したラングリッサー。

初代ラングの発売から約3年後。次回作である『ラングリッサーⅡ』がMDにて発売されることに。
今後のラングシリーズは年ごとに矢継ぎ早に移植・発売されることになります。
移植作に何かとバグがあるのは開発期間の短さ故なのか…

というわけでこのラングリッサーⅡ、一体前作からどのような進化を遂げたのでしょうか?
『ラングリッサーⅡ』が発売されたのは、MD・PC-FX・PS・SS・PC(Windows)の5つ。
私はPC-FXとPC版は未プレイですが、大体他と同じ内容らしいので纏めて説明します。

やっぱシェリーはヒロインやな! 地味なキャラばかり集まる。

まずはMD版。現在はWiiバーチャルコンソールで配信中です。
起動すれば分かりますが、明らかにグラフィックの質が良くなっています。
初代開発時にMDでのノウハウが身についた証ということでしょうか。


初代よりも指揮官は安定した活躍ができる。

システムも基本的な部分はそのままに、インターフェース面を改善。
以後のシリーズのシステム面はこのMD版『Ⅱ』をベースにしてると言っていいかも。
全体的にゲームのスピードが上がってテンポが良くなったのが嬉しいですね。


流石にステータスの高いレオン相手にすくみは通用しない

ゲーム難易度もシビアだった『Ⅰ』よりは改善され、比較的初心者に優しくなりました。
「パイク兵相手に騎兵は不利」「傭兵が傷ついたら指揮官の近くで回復」などチュートリアル的な説明もシナリオ内でしてくれます。
もちろんSRPG特有の難易度の高さは健在。舐めてかかると痛い目に遭います。
あくまでも「遊びやすくなった」ということを忘れずに。


技術を向上させたのは開発スタッフだけではありません。
ナンバリング作品第二弾だけあって、うるし原デザインのキャラクターもパワーアップ。
元々『Ⅰ』では初めてゲームキャラクターを手掛けただけあって、かなり手探りでデザインを進めていたようです。
『Ⅱ』からはそういったデザインに慣れたのか、『Ⅰ』のようなファンタジー路線をきちんと守りつつ、
かつうるし原先生なりのクセや味を効かせたデザインに仕上がっています。

エルウィン。追加シナリオのせいで性格があやふやに… レオン。SFC版の顔は色んな意味で必見。

主人公・エルウィン(左)とライバル格であるレオン(右)のような美青年キャラクターは
もちろんのこと、


シェリー。お尻最高。

うるし原先生渾身の女性キャラクターは更に魅力アップ。
上画像のシェリーなんて、半端ない尻の露出度です。すんばらしい。
男は無骨で頑丈な鎧を纏っている一方で、女性キャラクターはボディラインがばっちり分かるほどの軽装さが特徴的。


ヘイン。エルウィンには従順です。

ヘインのようなコミカルキャラがいるのも特徴。
往年のうるし原デザインには、このヘインのような特徴的な瞳の描かれたキャラが多いんです。


ベルンハルト。覇王に恥じぬ豪傑さ。 アーロン。オッサンスキーでなければ途中離脱する。 エグベルト。ああエグベルト、エグベルト。

またうるし原デザインで忘れてはならないのが渋いオッサンキャラ。
豪傑なる帝王のベルンハルト、ヒゲを蓄えた老戦士ローラン、年老いながらも力を求める魔術師エグベルト。
どいつもこいつも老けていて顔の彫の深い連中ですが、その完成度や高し。
女キャラとオッサンキャラを見比べると、良い意味で落差が激しいのもうるし原先生の魅力の一つです。


さりげなくおっぱいを触る主人公の屑

そんな魅力溢れるキャラクター達が活躍するストーリーもパワーアップ。
前作が「悪の帝国や世界を蹂躙する魔物を主人公が打ち破る」という王道ファンタジーだったのに対し、
今作では魔物との戦いは少なめになり、人間同士の戦いを多く描くように。
敵も味方も悪とは言い切れない「信念」を掲げており、そんな人間に魔物たちが協力することも。
全27話にも及ぶ、単なる勧善懲悪に終わらない様々な人間たちの群像劇が描かれるのが『Ⅱ』の特徴と言えます。
また、人間同士の絡みを多くしたことで、敵味方共にキャラクターの魅力が深まったことも大きいかと。
前作から方向性を変えたこのストーリーはプレイヤーから多くの賞賛の声を浴びたとか。


初見では間違いなく彼らを超兄貴だと思い込む。

更に今作から特定条件を踏むことで進める「隠しシナリオ」が追加。
まだこの頃は、比較的「挑戦者向けシナリオ」といったような難易度の高いものが多かったのですが、
その中で一際目立つシナリオが、「シナリオ?1 筋肉の神殿」
ここでは同じくメサイヤブランドのゲームである『超兄貴』シリーズからのゲストが登場します。


メサイヤは最初からくるっていたのだ

『超兄貴』とは簡単に言えば「筋肉ムキムキのキャラが織りなすシュールなSTG」といったゲームで、
早い話がラングリッサーの世界観とは絶望的に相性が悪いのです
それなのにゲーム画面狭しと独自の性格を滲み出す『超兄貴』のキャラクター達の活躍には苦笑い間違いなし。
これを期にラングリッサーは「本編では真面目、外伝ではボケる」路線を歩むことになります。
この作風がシリーズを経るごとに強化されるもんだから、スタッフはさぞノリノリだったことでしょう。

以上がMD版の大まかな説明です。
基本的なシステムはそのままにインターフェース面を強化してテンポを改善、
更に陳腐気味だったストーリーもグレードアップし、正に正当進化に相応しい作品に仕上がることに。
これだけでも十分面白いゲームですが…


何故ラングではドイツ語をやたらと強調するのか…

翌年の1995年、ラングリッサーⅡはSFCに移植。
移植の際に追加キャラクターと追加シナリオが収録され、実質のリメイク作として世に送り出されることに。
このSFC以降に発売されたラングリッサーⅡは『デア ラングリッサー』とタイトルが改められています。

この『デア』における最大の特徴というのが先述した追加シナリオ。
特定のシナリオにおける行動によってシナリオが分岐し、全く別のストーリーを辿ることになります。
今まで敵だった勢力と味方になることもあれば、かつて仲間だった者達と敵対することも…
どんなシナリオがあるか一通り取り上げてみると、(画像は全てSS版)


一番王道で一番キリの良いルート。

『光輝ルート』
MD版『Ⅱ』における本編ルート。マルチシナリオ性に伴い少し短縮されています。
何も考えずに進めるとまずこのルートにたどり着きます。
中身は『Ⅱ』のシナリオなのでのめり込みやすく、何より他ルートに比べると精神汚染度が非常に少ないですw
何だかんだで結局このルートが1番面白いかも。


シェリーと敵対しちゃうのは嫌だなぁ

『帝国ルート』
主人公のエルウィンが光輝ルートの仲間の下を離れ、帝国の軍門に下るシナリオ。
光輝ルートで敵だったキャラクター達の多くが仲間になり、逆に光輝ルートで仲間だったキャラは敵になります。
ライバル格だったレオンも仲間に加わり、2人の間に生まれる友情的な描写も見どころ。


今宵のラングリッサーはどうのこうの

『渾沌ルート』
世界を渾沌に渦へ取り込もうと企む黒幕と協力するシナリオ。
王道RPGでは考えられない、闇側のサイドに立って行動する背徳的な活躍が魅力的。
光輝ルートを遊んだ後にこのルートを遊ぶと、精神汚染度が半端ありませんw


正に外道

『独立ルート』
「光輝も帝国も渾沌も関係ねぇ! 俺自身の力で世界を統一してみせる!」
…そんな男らしい野心を掲げて有言実行してしまおうというシナリオ。
仲間の数は少なく、また多くの勢力を敵に回す為難易度はかなり高いです。
理想の為に猪突猛進するエルウィンもそうですが、そんな彼に振り回される各勢力のキャラクター達の動きも見どころ。


以上4つが『デア』にて追加されたシナリオです。
どのルートも個性的で、それぞれ違った味が楽しめるのが嬉しいところ。
ちなみに条件を満たせばバッドエンドにも成り得ます。そこを楽しむのも一興か。
これだけでもオイシイのに、更にSS移植版では派生シナリオが追加されています。


最後の最後で釘宮病を発症する模様

『破滅ルート』
「光輝も帝国も渾沌も関係ねぇ! 俺自身の力で世界を統一してみせる!」
…しかしどういうことだろう、彼のしてきたことは世界を平和にするどころかますます混乱を呼ぶばかり。
気付けば敵も味方もいなくなり、焦土と化した大陸に一人取り残された男の姿が…

独立ルートから派生するシナリオですが、文章の通り壮絶な結末を迎えることになります。
某匿名掲示板では「鬱シナリオ」として名前が挙がることも。
野心のあまり全てを滅ぼしてしまった、愚かで哀れな男の生き様をとくとご覧あれ。


和平を結ぼうぞ。

『真・光輝ルート』
ベースは光輝ルートですが、多くの敵と戦うのではなく和解する方向で話が進みます。
多くの志を共にした仲間と共に、新たなる時代へ突き進む… そんなお話です。
破滅ルートとは違って、こちらはきっちり明るい未来が待ってます。
と言っても条件を間違えてしまえばバッドエンドルートですが…


以上の2つが追加シナリオです。
ステージも増えやり込み要素は上がっていますが、PSやSFCと違って外部配信されてないのが本当に残念。
そして基本的にどのルートもヒロインはロクな目に遭わない。

PC-FX・PS・SSに移植された際にはキャラクターにボイスが付き、なおかつアニメパートも挟まれています。
技術進化ゆえか、アニメそのもののクオリティもPS版の『Ⅰ』よりは上がっています。時代相応の出来栄えですが。
起用された声優陣は今見てもかなり豪華な面子。往年のマリ姉さんの少女ボイスが聞けるぞ!
ただし先述したSS版の追加シナリオには新録ボイスが収録されていないのが残念。


チラシで割と酷いネタバレをする広報の屑

前作で構築した戦闘システムはそのままに、
ストーリー・キャラクターによる演出・インターフェース面による遊びやすさを強化した今回の『Ⅱ』、
並びに追加シナリオが施された『デア』は正に珠玉の一品。
しかし硬派なだけではなく、所々にスタッフの遊び心が隠されているのも面白い部分。
SRPGとしてもキャラゲーとしても、見事に正当進化を遂げた『Ⅱ』及び『デア』は名作と言って過言ではありません。
ゲーム業界においてラングリッサーの名を確かな物にした作品ですが、これは長いラングの歴史においてはまだまだ序盤に過ぎません。

全ては1996年10月18日の『ラングリッサーⅢ』の発売日のこと。
シリーズの地位を揺るがす大きな「変化」が、そこには待ち受けていたのです…
関連記事
スポンサーサイト
[ 2015/02/11 16:08 ] ラングリッサー | TB(1) | CM(4)

ああ、バルガス将軍についての記述がないw
まぁ、脇役だから当然っちゃあ当然ですが。
わたくし、ガラリア・ニャムヒーの過去とドズル・ザビの愛妻要素を併せ持つバルガス将軍が大好きなのです。
漆原さんに設定が伝わっていなかったのか、設定画では悪党顏になっているのが残念でした。
[ 2015/02/14 17:30 ] [ 編集 ]

Re: タイトルなし

児斗玉文章様、コメントありがとうございます!

バルガス将軍ですか! 忘れてませんよ、家族や部下思いでいいキャラですよね。
ただ光輝ルートだと序盤でアッサリ死んでしまうんですよね… それ以外だと活躍しますが。
[ 2015/02/18 13:23 ] [ 編集 ]

声を大にして主張

 はじめまして。超絶!コンバットスーツと申します。
 ネット上でラングリッサーⅡ、デア・ラングリッサーの記事を探していてたどり着きました。
 小学校の頃、放課後の殆どをつぎ込んだ思い出のゲームについて、シリーズ全体での位置づけにまで言及した詳細なレビューが書かれていて、感嘆の念を抑えられません。
 私のブログからも、リンクさせていただきました。
 それでは、失礼いたします。
[ 2015/08/14 23:30 ] [ 編集 ]

Re: 声を大にして主張

超絶!コンバットスーツ様、コメントありがとうございます!

お役に立てたようで光栄です。こちらこそ、ありがとうごさいました。
[ 2015/08/21 15:57 ] [ 編集 ]

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する
※コメントは管理人が承認するまで表示されません

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://doddemokuriasiteyany.blog135.fc2.com/tb.php/792-8486c967


ラングリッサー2のすすめ

 今晩は。超絶!コンバットスーツです。  聞くところによると、今日の私はMD用ソフト「ラングリッサー2」について語るそうです。  さて、今更ですけどアルスラーン戦記のアニメが放送されていますね。  分割2期なのでしょうか?  そして、第2部までやるのでしょうか?  色々な事が気になってくると思いますが、皆様、楽しまれている事と思います。  さて、かく言う私もアニメ版アルス...
[2015/08/14 23:26] URL アバラボロボロ in BLOG