レビューNo.16 モンスターハンター3G

モンスターハンター3G

モンスターハンター3G


ジャンル:ハンティングアクション
発売元:カプコン
開発元:カプコン
価格:5800円


「狩り」を生業として大陸を渡り歩く一人のハンター。
相手は大人しい草食モンスターから、見上げるほどの巨大な姿をした凶暴な野生モンスターまで。
一見人間には歯も立たなさそうなモンスターばかり。それでもハンターは怯まない。
手にした武器と、培ってきた知恵とカンと実力で、今日もハンターは強敵に挑み続ける…

幅広い年齢層に受け、現在でもなおプレイヤーを魅了してやまない『モンスターハンター』シリーズ。(以下MH)
その大人気シリーズがニンテンドー3DSに遂に登場。
当時(現在でもさほど変わってませんが)の3DSといえば、商品のビッグタイトル不足で価格が大下落。
3Dの人体に対する悪影響など、あまり評判が良いとは言えない状況でした。
そんな中でのシリーズ最新作、『MH3G』の発売決定。嫌な予感が色々と過ぎるわけです。
発売後も「操作性の劣化」「亜種の水増し」など酷評が目立つことになりました。

筆者も無事大学に合格した後即座に3DSと一緒に買ってきたのがこの『MH3G』。
『MH3G』に対する不安の声は聞いていましたが、筆者としては「弓で曲射が使えれば買おう」というノリでした。
前置きが長くなりましたが、今回レビューするのは筆者3DS初プレイの『MH3G』。
独自のプレイした結果で、私なりにこの作品を評価したいと思います。

今回の狩猟の舞台は周囲に海に囲まれ、豊かな漁場を持つ陸の孤島、『モガの村』。
やはりかつては凄腕のハンターだった村長と、その息子であるセガレによって営まれています。
陸の孤島なので他の大陸との交流はかなり疎遠。よって今回はいきなりクエストに挑むことは出来ません。
農場・漁場周りの管理システムのチュートリアルを受けた後、採集クエストから始まります。
よって本格的に狩猟クエストを受けるのは少し後のこと。手馴れたハンターの方々には煩わしい設定だと思います。

さてさて今回の狩猟に関してですが、その前に筆者のMHプレイ暦を少々。
筆者の過去のMH暦は『MH3P』を友人から借りてやらせてもらっただけです。一応HRは6です。
今作品は名前から察せるように、『MH3』のマイナーチェンジ作品となっています。
一応『MH3』の関する知識は付けてきましたが、如何せん未プレイの為分かりきっていない部分もあると思います。
文章に違和感があった場合、申し訳ありませんがご容赦下さい。m(_ _)m

さてさて話を戻しまして。
基本的にはマイナーチェンジ前の『MH3』に準拠したものになっています。
変更点としては、「双剣・ガンランス・狩猟笛・弓の追加」「亜種・希少種モンスターの追加」「G級要素の追加」「サブクエストの廃止」「仲間の追加」です。
新たに追加したものは少なく、『MH3』の不満点を払拭したものとなっております。

さて「3DS独自の操作性」についてですが…
amazonなどに書かれているレビューで低評価が下されている大きな理由がここに集中しています。
何せ多くのハンターの方々がプレイしているであろう『MHP』シリーズのハードはPSP。
PSPの左上部分には十字キー、左下にはアナログパッドがあります。
『MH』では十字キーでカメラ操作、アナログパッドでキャラクターの移動を行います。
ハンターの方々はこの操作を左手の親指や人差し指などで行う、所謂「モンハン持ち」で操作するのですが…
3DSではこの十字キーとアナログパッドの位置が逆になっているのです!
正に今までのハンターの方々を蹴落とす仕様! …と言っても元々3DSの仕様なので仕方が無いんですよね。
この操作の変更は主に「武器を構えた後方向キーで狙いを定める」ガンナーの方に辛い仕様となっております。
恐らくはこのような仕様が酷評に繋がってるのではないでしょうか…

私も最初にプレイした時は「やり辛いな~」とは思ったんですけど、
しばらくプレイしたら何の苦も無くプレイすることができました。
確かに「モンハン持ち」が出来ないのは事実ですが、それを補うシステムはちゃんと設定されています。
今回は「パネルカスタマイズ」というシステムが追加されまして、
これは下画面のタッチスクリーンに十字キーや便利コマンドを自由に配置できるというものです。
これで左手でアナログパッド、右手でタッチスクリーン越しに十字キーを操作することができました。
これで操作は全然に苦にならないどころかむしろ良好です。

更に他の方々の声を聞いてみると「弓の操作が特に苦!」という声も聞きます。
実は私、モンハン初めて弓一筋のプレイング(最初に片手剣をちょっと使ったぐらい)を通しているのですが…
「パネルカスタマイズ」の操作が良好なので前述の通り別に苦とは思いませんでした。
現在は3DSの操作方法で快適にやらせてもらってます。
別売の拡張スライドパッドがあれば快適に操作できるとのことですが、ぶっちゃけいらないです。
ハッキリ言ってしまえば慣れたモン勝ちです。
今まで培ってきた「モンハン持ち」から離れるのは難しいですが… それを乗り越えればどうってことないです。

更にこの「パネルカスタマイズ」では革新的な便利コマンドが登場。
その名も「ターゲットカメラ」。これはLボタンを押すとカメラが大型モンスターの方向を向くというものです。
これで大型モンスターの不意の攻撃や移動に備えることが出来ました。
特に地上と動きが変わる水中戦では攻撃に備えるのはもちろん、敵の位置を確認するのも役に立ちます。
これがあるのと無いのではかなり違います。

他にも体力ゲージや地図などの通常上画面に表示されるものをパネルカスタマイズで下画面に収納することもできます。
これで上画面を何の表示も無しにスッキリした画面にすることもできます。便利になったなぁ。

この操作性をクリアできれば、後は従来のハンティングアクション。いつものモンハンです。
画面がPSPより小さい分、画質が濃密になってモンスターの表面とかすごく滑らかで綺麗に見えます。
「亜種の水増し」といった事態も「遊びの幅が増えた」と好意的に見ています。

ただ不満があるとすれば、水中戦でしょうかね。
この水中戦は『MH3』でもそうだったんですが、敵の位置が掴み辛いし、
普段と違う三次元の動きをとらざる必要を得ない上に、こちら動きがもっさりとしていて遅いのに
敵モンスターは軽快にビュンビュン動き回ります。攻撃を避けることは難しく、特定武器のガードが命綱です。
ぶっちゃけ「モンハン持ち」離れするよりもの水中での操作に慣れる方が苦労しました。
特に今作はラギアクルスやナバルデウスなどの目玉モンスターとの戦いが水中メインとなるので注意が必要です。
これらの不満点は『MH3』でも出ていたようなので、何か改善点が欲しかったところです。

最後に3DSの持ち味、「3D表示」に関しての評価です。
いい感じに奥行きが取れて中々面白いんですが、3DS自体を動かすたびに画面がチラつくし、
目にも良くないのですぐに2D表示にしました。こっちの方がプレイし易いです。
どうしても3D表示にしたいならちょっとだけ3Dレベルを上げればいいと思います。

最後に。
全体的に批判点を払拭するような内容になりましたが、
不満点こそあれど、マイナーチェンジ作に恥じないボリュームのある良作だと思います。
『MH3』もそうだったらしいですが、モンハンの基本的な楽しさは変わってません。
3DSだからといって食わず嫌いせず、一度手にとってプレイしてみては?








総評。









零式ではありません

「不満点は切り捨てて先に進むしかないんだ。

零式ではありません 2

その為に僕たちは忘れるんだ。黒歴史(3)の記憶を。」

零式ではありません 3

「うるさい! …そうやって、お前らは新作を大してやりもしないで批判するんだ!」

零式ではありません 4

「まるで新参者の駄々ですね。

零式ではありません 5

3Gがやりたいなら村に残って一人で存分に村クエストでもして下さい!」

零式ではありません 6

「ア゛ァンタに何が分かるゥッ!」


やってみなきゃ分かりませんぜ?(・ω・`)
[ 2012/02/24 13:41 ] 過去レビュー置き場 | TB(0) | CM(2)

レビューNo.15 RPGツクールDS

RPGツクールDS

RPGツクール2000

ジャンル:コンストラクション
発売元:エンターブレイン
開発元:エンターブレイン
価格:5460円


簡単操作で本格的RPGが作れる画期的作品、RPGツクール。
そんなRPGツクールもニンテンドーDSで登場。
念願のDS専用ツクールだけあって、ファンからの期待は高かったようです。

結論から言いますと、このゲームの評判は散々です。
「やれることが少ない」「容量少なすぎ」「公式の対応が糞」etc…。
実際に手に取った私からも言わせてもらうと、実にその評価に合った作品だと思います。
ですが私もこう見えてツクーラーの端くれ。ツクールでゲームだって作ったことがあります。
ここはツクーラーからの視点として、私なりにこの作品を様々な角度から評価していきたいと思います。
さぁ~て、覚悟してろよォ…


まず「やれることの少なさ」という点について。
私はRPGツクール2000に出会って、ゲームを作る喜びと自由度の高さに感動しました。
しかしそれはPCというプラットフォームだからこそ。スペックは余りあるほどあります。
それに比べればたかが携帯機。やれることが少ないのは当たり前です。そこらへんは弁えてます。
その上で断言します。「こ れ は ひ ど い 」
では早速掘り下げていきましょう。

ツクールDSで出来ないこと!

・変数が使えない
 これは仕方ないと思います。携帯機故にやれることは突き詰めなければいけない。
 変数システムを入れてしまえばその分容量が減って他にツケが回ることは明白です。
 変数があれば製作の自由度は高くなりますが、無ければ作れない、ということはありません。
 これぐらいは想定内。驚きは無かったです。

・特技や魔法に属性の概念が無い
 …む? これは酷くないですか? これ以降酷くなります。
 これでは「水属性には雷属性の攻撃だ!」という弱点を突くような戦法がとれません。
 戦闘アニメには炎や雷のエフェクトがあるというのに、これは残念です。

・魔法の無効の設定が出来ない
 つまり「地属性に電属性」は無効! ということが出来ません。
 じゃあ誰に対しても使える魔法は最強なのか? っていうとそれは違います。
 理由は以下を見れば分かることです。

・魔法に対する攻撃力・防御力が無い
 つまり誰がどの魔法使っても同じ威力です。ランダムで少しだけ変わりますが。
 魔道士が使おうがそこらへんの村人が使おうが同じ。魔法の意味はあるのか。

・状態異常の無効の設定が出来ない
 これも酷い。せんとうの ほうそくが みだれる!
 つまり主人公側のパーティが状態異常にする技を使えるなら、問答無用に全ての敵に効いてしまいます。
 無論ラスボスにも。ラスボスに即死魔法を使って即撃破! なんてことも可能。何それ。
 これが嫌なら「状態異常の技を使えるのは敵だけ」とか「そもそも状態異常無し」とかにするしかありません。
 すると戦闘が凄く淡白なものに…ああ、残念。

・転職不可能
 つまりクラスチェンジイベントとかは出来ません。
 「なら特技を忘れさせたり、レベルをリセットさせたりして擬似的にやればいい。」
 …と考える人もいるでしょうが…
 
・特技の忘却・レベル下げ不可能 …ご覧の有様です。
 一応特技の習得・レベル上げイベントの設定は可能です。何事もプラス思考に行きましょう。

・主人公に触れてくるイベント作成不可能
 これは例えばシンボルエンカウントとかで相手から触れてくると戦闘開始! とかいうのが出来ないです。
 筆者はこのシステムを利用したゲームを作ろうとした為この事実を知って、
 近所の中古ゲーム屋のRPGツクールDSの買い取り価格を調べてきました。

…すいません、何か書いてて無性に悲しくなってきました。何これ。ツクールって何だっけ。
悲しいことに、以上で挙げたことは殆ど『RPGツクールアドバンス』など過去作で使えたそうです。
何故だ? 何故過去作品より劣化してるんだ?
「こんなことが出来るよ!」っていうのを売り文句にするからゲームって売れるんじゃないですか。
「DSでツクール出すけど、以前あった機能は使えないよ。さあ、買いたまえ!」…って何の挑戦状ですか。

しかし賢い方なら気づく人もいるでしょう。
これらの「出来ないこと集」は殆ど戦闘に関するものばかり
なら「戦闘は淡白でも、マップや演出に力を入れればそれなりの作品が作れる」と考えた方もいるのでは?
しかし言っておきましょう。幻想というのは儚くも打ち壊されるもの。
続いては「致命的な容量設定」という点から掘り下げていきたいと思います。


正直に言って、今まで挙げてきた「やれることの少なさ」は発売前に明らかになっていたのが多いそうです。
多くの購入者の方はそれを承知してこのゲームを買ったワケです。
それでいて悪評相次ぐ評価です。つまりは、悪評の根源はココにあるわけです。
早くも地雷原扱いです。ではいきましょう。

本作には容量設定において2つの種類があります。
1つは「DPモード」で、この設定で作った作品は『DS』を持っていない人にデータの受け渡しが出来ます。
もう1つは「Fullモード」で、『DS』未所持の方にデータの受け渡しは出来ませんが、容量をフルに使えます。
まずは「DP」について実際にゲームを作る流れで説明していきましょう。

「Full」がその名の通り容量をフルで使えるので「DP」での使用容量が少なそうにに見えますが、
実際は初期容量が116万と全然少なくありません。これならゲームが作れそうだ!
さて、この容量設定でゲームを作っていくワケですが。
RPGなどのゲームといえばまずは「マップ」、すなわち「村」や「建造物」が欲しいところです。
今作では村などのマップは数あるサンプルマップの中から1つ選び、それを使うことになります。
そこから色々と加工していくのですが、例えばお求めの「建造物」すなわち「家」を作ってみましょう。
建造物の場合も数あるサンプルの中から1つ選んでそれを使います。それに基づいて内装も自動形成されます。
便利だなぁ…とは思いましたが、実はこの建造物1つ建てるのに20~30万の容量を消費します。
前述の通り初期容量は116万なので調子に乗って使いまくるとガリガリ削られます。
「Full」で作るときは「建物を設置する時の容量」だけ消費されるため、消費容量は大変少ないですが、
「DP」の場合はそれに加えて「建物の種類に関する容量」「内装設定にかかる容量」なども削られるようです。
1つの村を作るだけでこれですから、あんまり無茶は出来ません。

マップを作ったら次にBGMの設定をしたいところです。
BGMは雰囲気作りや演出上、絶対に欠かせないもの。出来れば多く使って良い演出を作りたい!…ところですが、
「DP」では1つのBGMを使う設定すめ度に約10~20万ほどの容量を消費されます。1つのBGMだけでです。
風が吹く音や雨の音などの環境音なら消費容量は少なめですが、全然盛り上がれません。演出以前の問題です。
そもそも初期容量が116万と言いましたが、初期設定で戦闘BGMが設定されているため、
実質初期容量は99万ほどです。こんなところでもガリガリ削られる…
音関連では効果音も同じ。
効果音1つ設定するだけで約1~3万、高いヤツで5万も削られるものもあります。

他にもガリガリ削られる要素はたっぷり。
また演出では「剣で敵を斬る」や「壁を爆発させる」などのアニメを使った演出もしたいところですが、
これも1個使うだけで1~6万ほど容量を消費します。
戦闘時の敵キャラを設定する時は、スライムなどの小サイズのグラフィックでは約2千~7千ほど、
スケルトンや人間キャラなどの中サイズのグラフィックは約1万ほど、
魔王やドラゴンなどの特大サイズのグラフィックは約2~3万ほど消費します。
またタイトル画面の設定にすら約5万ほど、装飾をいれるとなるとさらに2~3万消費します。
今まで挙げたものは同じものを2回目以降使う時は殆ど容量が消費されませんが(←ココ重要)

新しいものに関してはガリガリ削られます。
要するに、「DP」では何をするにも細かくガリガリチマチマ削られるのです。
こんなもので果たしてゲームを作る気になれるでしょうか?

さてそれに比べて「Full」はどうでしょうか?
「Full」で消費される容量に関しては、ほぼ全てが「DP」でいう2回目以降の消費量と同等
おまけに一部の設定に関しては一切容量が減らないということもあります。
おお、何だか希望が見えてきた! 制作意欲も沸いてきた! キタコレ!
これなら初期容量である12万もの容量を文字通りFullに使えるぜ!




え? 12万? 確か「DP」の初期容量は116万だったはず…










減ってる…?








そうなんです。
恐らく「Full」ではイベント設定時に消費する容量が少なくなる分、
大幅に削られる容量が前もって削られた状態から始まるような形になっているようです。
なので「DP」で文章設定などの容量を常に一定しか減らさないようなイベントばかり設定してる状態で、
容量設定を「DP」から「Full」に変えると残り容量が減るという事態になります。ご注意を。

以上が容量に関しての説明です。要するにどちらも一長一短。
細かいイベント設定をあまり使わないで、使い回すものは徹底的に使い回して作るなら「DP」
とにかく色々な演出のイベントを使って作りたいなら「Full」ということになります。
どちらにしろ、上手くゲームを作るにはかなりの技術が必要になると思います。
あれ? ツクールって「誰でも」「簡単に」ゲームが作れるんじゃなかったっけ?


さて最後に「公式の対応が糞」という点について。
実はこのゲーム、ここまで散々批評点を穿り返してきましたが、ここに来て更に深刻な事態に陥ります。
まあどういうことかと言うと、バグがあります。
うっかり操作してしまってフリーズするようなバグから、意図的に操作しなきゃ出来ないものまで様々。
例として、「戦闘画面のコマンド対象選択時において、A・Bを同時押しするとフリーズ」とのことですが、
このバグに対する公式の回答がびっくりする内容。


その回答↓
パーティ最後尾のメンバーの行動を選択する際、[A][B]ボタンを行なうと
画面停止が発生いたしますのでご注意ください。
上記のタイミングにて、[A][B]ボタンを同時に押さないようにすることで回避できます
(通常操作では[A][B]ボタンを同時に押す必要はございません)。



要するに「○○したらフリーズするんですけど!」という質問に関して
「そうだね。だからやらないでね。」という開き直り発言。バグを仕様扱いしてどうするんすか。
…ていうか、全然バグの対応になってないぞぉ!?

他にも様々なバグがある中、修正版が出たりとか交換してくれたりとかはしてないようです。
ぶっちゃけ公式がPC以外のツクールに関しての対応が消極的というのもあるんですが…


以上が『DS』に関しての問題点の数々です。
「本当にこんな仕様でゲームが作れるの?」と考える方もいることでしょう。
確かにここまで問題点を挙げてきたらそうそう制作意欲も萎えるという話です。
さらに『DS』での作品のコンテストは演出の幅が狭まる「DP」での作品限定だったし…

でもこの点は流石熟練ツクーラーの腕の見せ所、ということでしょうか。
第一回のコンテストでは200以上もの作品が出展され、どれも個性的で面白かったです。

そもそもこのツクール、悪い点ばかりじゃないんです。
まずタッチペンでの操作が実に快適。
私がやってきたDSのゲームで一番タッチペンで快適に操作できた作品だと実に思います。
次に「ちびツクDS」という、モンタージュ式で歩行グラフィックを作るシステムがあるため、
グラフィックの幅が非常に広がります。他のツクール作品にも欲しかった!
そもそも『DS』に収録されているグラフィックやBGMなどの素材は実に良質
こちらも「他のツクール作品で使いたい!」という声もあったようです。

このように、評価できる点は徹底して評価できます。
それだけに問題点が大きすぎるが故に埋もれてしまう…という悲しい事態に陥ってしまいます。

最後に一端のツクーラーとして、これだけは言っておきます。
私も『DS』に関してダメダメ言ってきましたが、ゲームを作れないほどダメな作品ではありません。
前述のコンテストの実績もあり、ゲームを作ることは可能なんです。
ツクールに触れたことのない初心者が「大作作ってやるぜ!」と意気込んで、
結局そんなゲームを作れないのを『DS』の仕様のせいにするのはあんまりじゃないですか。
そもそもDSというスペックが低めのメディアで大作を作ろうとしている魂胆が間違っていると私は思います。
「まずは謙虚に、スペックに合ったものを作るべき」だと私は思っています。
大作を作りたい気持ちは分からないでもないです。もどかしいところですね。
(最も、こんな初見さんお断りなツクールにした公式も公式なんですけどね。)

…とまあ、本来なら最低限の擁護をして終わる予定なのですが…














RPGツクールDS+













2011年12月に、『DS』の次回作である『RPGツクールDS+』の発売が決定されました
新作ということで『DS』以上に出来ることの幅が増えています。
その中には前述の問題点にもあった「状態異常の無効の設定が出来ない」などの機能が復活し、
さらに多くの点が改善されているようです。
これは…どういうことでしょう? 何だか素直に喜べません。むしろ怒ってます
「皆から批判きたから機能を増やしたよ!」と公式が申すなら、そんな戯言は意味を成しません
殆どが前作までで出来ていた機能ですよ? それを今更「増やした」などと言うのは単なる偽善です

私があちこちゲームショップを回って、中古でもほぼ定価と同じ売値で買った私は馬鹿なのでしょうか。
最新作の前座を見事に踏んだ私は何なのでしょうか。
…すいません、自分の独りよがりの感情が出てきてしまいました。

何れにせよ、最初は制作の幅の狭さを嘆いていた私ですが、
何だかんだでこのツクールは「こんなもんなんだ」ということで認めていけそうです。
でも公式だけは… エンターブレインだけは…


総評。


DS 1
黒猫「出でよ、ネガトーン!」

DS 2
「ネェェェッガトォォォォンッ!!」

DS 3
響「皆の期待した最新のRPGツクールを…」
奏「あんまりな仕様にした挙句、新作の前座にするんなんて…」

DS 4
響奏「絶対に許さない!」




(ry




DS 5
「スイートプリキュア!」

DS 6
奏太「うわああああああああ!」

DS 7
リズム「奏太!」

DS 8
奏太「RPGツクールDSなんて大嫌いだーっ!」

DS 9
奏太「もうRPGツクールDSなんてやりたくないー!」
リズム「・・・・・!」

DS 10
黒猫「フン、分かってるじゃない。あんなソフトでゲームなんか作れないのよ!」

DS 11
メロディ「リズムは早く奏太を助けてあげて!」
リズム「分かったわ!」

DS 12
リズム「手を…!」

DS 13
奏太「あんなバグだらけのツクールなんて…無くなっちゃえばいいんだ!」

DS 14
リズム「バグなんて無いよ! あれはただの仕様よ!」
(※バグです。)

DS 15
奏太「あんなにすぐに容量が切れるなんて…あんなソフトでゲームが作れるわけないんだぁ!」



リズム「ゲームが作れないツクールなんて、普通発売しないよ!」



DS 16
奏太「…ゑ?」

DS 17
リズム「発売されたからには、必ず何か意味があるのよ!」

DS 18
リズム「…他のツクーラーの人達も、きっとそう思ってる。」

DS 19
奏太「でも…俺が作るとすぐ容量が無くなっちゃう…」

DS 20
リズム「そしたら出来るようになるまで練習すればいいのよ。
今までのゲームだってそうだったでしょう?」


DS 21
リズム「…やってみよ? お姉ちゃんと一緒に…」

DS22
奏太「・・・・・。」

DS 15
奏太「ふざけんなー! やってたまるかー!」

DS 23


ご購入の際はくれぐれもご注意を。
[ 2011/10/17 02:26 ] 過去レビュー置き場 | TB(0) | CM(4)

レビューNo.14 ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣

「あなたは あいをしんじますか
 あなたには あいするひとが
 いますか



ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣

FE ankokuryu

ジャンル:シュミレーションRPG
発売元:任天堂
開発元:インテリジェントシステム
価格:5040円


RPGやアクションと違い、やや取っ付き難い印象のあるシュミレーションゲーム。
その為有名なブランドの元で発売されても有名な作品の影に隠れてしまうこともしばしば。
…ってファイアーエムブレムのこと言ってるんですけどね(^^;) 一般論にするのはよそう(汗)
本題に戻って、任天堂のゲームと聞いてどんなものを想像しますか?
マリオ? ゼル伝? カービィ? …まさかファイアーエムブレムなんて言う人いないねぇ…
名作シュミレーションゲームだけど、他の有名作に隠れてしまう悲しいゲームです。
そんなゲームですが、知名度向上の為にもレビューしていきたいと思います。

ゲームの舞台は数々の王国からなる、アカネイア大陸。
昔々に倒されたはずの地竜王メディウスの復活により、大陸は戦乱の世に。
主人公のマルスはアカネイア大陸の一王国、アリティア王国の王子。
そのアリティア王国もメディウス率いるドルーア帝国に滅ぼされ、
更に友好国であったグラ王国の裏切りにより、マルス自身の身にも危険が。
姉のエリスの助けあって、数人の部下と共に辺境の国であるタリスに落ち延びることに成功。
それから2年後、成長したマルスは祖国奪還と姉を救うべく立ち上がるのであった…

ゲーム画面


ゲーム内容はプレイヤーとCPUのターンごとにマップ上のキャラクターを動かし、
行く手を阻む敵を倒し、最終的に敵将を倒して戦場を制圧することで勝利します。
キャラクターはそれぞれ「ユニット」と呼ばれ、様々な職業に分かれています。
例えば主人公マルスの専用職「ロード」や弓を扱い離れた敵を撃つ「アーチャー」
移動力の高い騎馬兵「ソシアルナイト」や守備に長けた重装歩兵「アーマーナイト」
魔法が使える軽装歩兵「まどうし」…などなど、職業は個性豊か。
他のシュミレーションゲームではユニットは、所詮個々の役割を成す「駒」でしかないですが、
FEを始めとしたシュミレーションRPGではユニットの一人一人に「顔と名前」を設けることにより、
一人一人にキャラクターとしての「命」を息吹かせ、プレイヤー側からの好感を得られるようになっています。
一部の敵にも同様に「顔と名前」が設定されていて、一部のユニットは説得して仲間に率いることも可能です。
しかし一見仲間になりそうな雰囲気を醸し出しているのに立場上、絶対に仲間にならないような、
そういう悲しい展開もしばしば。「戦争」というテーマの上での1つの悲壮なのでしょうか。
昨今のゲームではそれはごくごく当たり前のことですが、当時では非常に独創的だったそうです。

そんなこんなでゲームを進めていくワケですが、バトルの場は大きく分けて2つ。
1つは敵の城門前などで行う野外戦と、もう1つは城や神殿の中で戦う室内戦です。
野外戦では広い草原などが主戦場になることが多く、周囲に散らばってる森林や、
道を隔てる川などを上手く使って敵と戦うことが求められます。
うっかり敵に集中してると近くの村を盗賊が襲い掛かっていたりするので、
それらを倒すのに戦力を分散させたり…など考えることは一杯。
室内戦では野外とうって変わって狭い空間の中での戦い。
広さがかなり限られてくるので、ユニットの場所のやりくりに一苦労。
城内に置いてある宝箱に目が眩んだりして先に行くと…うわ、伏兵が! …なんてことも。
あくまで「戦争」というテーマに沿って戦っていくうちの1つの演出みたいなもののため、
この辺の配慮は見事なものだと考えます。

続いて敵とのバトルに関してですが、ちょっと以下に書いたことをサクッと覚えちゃって下さい。


・ユニット別ステータスについての用語

HP   …体力。これがゼロになるとロスト(後述)する。
ちから   …これが高いほど敵に与えるダメージが増える。
         これと武器の火力を合わせたものが敵にダメージを与える。
わざ    …これが高いほど攻撃が命中しやすくなり、必殺の一撃(後述)が出やすくなる。
ぶきレベル   …これが高いほどランクの高い武器を扱えるようになる。
すばやさ   …これが高いほど敵の攻撃を避けやすくなり、追撃(後述)できるようになる。
         これから武器の重さを引いたものが攻撃速度となる。
うんのよさ   …これが高いほど敵の攻撃を避けやすくなり、必殺の一撃を与えやすくなる。
しゅびりょく  …これが高いほど敵から受けるダメージが減る。
いどうりょく  …これが高いほどマップを広く移動できる。
まほうぼうぎょ …これが高いほど敵から受ける魔法のダメージを減らせる。しかし、実は…(後述)

ロスト  
  ユニットが死ぬこと。死んだユニットは基本復活は出来ない。
  つまり永遠のオサラバである。ユニットが死んだ時に言う散り際の台詞が物悲しい。
  主人公であるマルスが死ぬとゲームオーバー。
  ちなみに、生き返らせるアイテムはあるにはあるが、1回しか使えない。

必殺の一撃
  こちらの技や所持武器次第で、必殺率が決まり、その必殺率に応じてバトル中に発動する。
  発動すればこちらのダメージを3倍にして相手に与える。まさに必殺。

追撃
  自分の攻撃速度が相手よりも高ければ1回のバトルで2回攻撃できる。逆も叱り。


以上のようなステータス、及び用語は後のシリーズにも続くため覚えておきましょう。
一見ややこしそうに見えますが、中身はわりとシンプル。
敵に与えるダメージは (ちから+武器の攻撃力)-敵のしゅびりょく で、HPがゼロになったら死亡。
細かい数値などは無く、1ポイント単位の計算なのでプレイヤー側の予測が非常にし易いです。

それらの計算式が飲み込めれば後に待っているのはスリル満天の戦術構築。
移動力の高い騎兵で先陣を切って突破するか? いやいや、ユニットを固めて待ち伏せするか。
攻撃は外れないか? 追撃を与えられるようにしてあるか?
必殺の一撃は受けないか? 万が一受けても大丈夫なようにHPは残っているか?
こんな頭を抱える要素が本作にはてんこ盛り。そりゃ敷居高いわな。
でもこのスリルが病みつきになっちゃうともう本当に止められない。
当時のCMで使われていた楽曲に、こんな歌詞があります。

ファ~イア~エ~ムブレム♪ て~ごわい~シュミレ~ション♪
や~りはじ~めた~ら~ね~むれない~♪


マジで眠れないほど悩むこともしばしば。魔性のゲームです。

さて無事敵を倒せればRPGお待ちかねの経験値の取得。これもシュミレーションRPGなのではの演出。
本作ではユニットの経験値が一定を満たすとレベルアップし、前述したステータスが、
(いどうりょくを除く)ランダムで上がります。
ランダムと言ってもユニットによって成長率が分かれており、これにより上がり易さが変わるのですが、
「まほうぼうぎょ」だけが成長率が設定されているにも関わらず、全ユニット一律0%
しかも大多数が「まほうぼうぎょ」が最初から0のため、いつまで経っても0のまんま
終盤では強力な魔法使いが出てくる為、中々厳しい戦いが求められます。
しかしこれは敵も同様で、敵も「まほうぼうぎょ」の値は一律0。このステータス意味あるのか。

さてさて戦いも重ねれば武器もだんだんボロくなってきて、終いには壊れてしまいます。
これもシュミレーションRPGならではの演出。武器が無くなったら近くの武器屋で買い物する必要があります。
もちろんマップによって武器屋が無かったりするので一部のマップで買い溜めする必要も出てきます。
当然武器を買うにはお金が必要で、そうなると資金繰りにも頭を働かせる必要があり…
…ああ、どこまでも頭を使うゲームです。でもシュミレーションゲームってそんなもんです。(´・ω・)

色々くどくどと説明させて貰いましたが、要するに非常に頭を捻らせるゲームです。
最もそれがシュミレーションゲームとしての定め、難易度が高くなってしまうのは仕方ありません。
当時もそのせいか、全く知名度が上がらず売り上げも伸び悩んでいたそうです。
しかしシュミレーションRPGの基盤を作った作品として、そのRPGらしいシステムは一部で絶賛。
コミックマーケットなどの同人活動もあってか、人気は急上昇。
本作を始めとしたシリーズは作品を重ね、ファイアーエムブレムとしての立場を確立、不動のものとします。
「名作はいつの日か必ず評価され、かつ埋もれることは無い」ということを証明した正真正銘の名作であります。

何かレビューが終わりそうな雰囲気ですが、一応批判点も上げておきましょう。
シュミレーションゲームRPGの基盤を作ったとはいえ、やはりシリーズ1作目。作り込みの甘さが目立ちます。
まず追撃の仕様について。
ずっと上の方で説明しましたが、追撃とはバトルを有利に進める上で非常に重要なものです。
HPが20で、10ダメージしか与えられない状況でも追撃が出来れば10×2=20。倒せてしまいます。
しかしその発動条件は「攻撃速度が1でも違えば発動する」というもの。つまりとてもシビア。
こちら側が速ければ結構ですが、もしわずかな差で敵の方が速かったから?
終盤に出てくる全体的にステータスの高い「ゆうしゃ」や、
「まほうぼうぎょ」の仕様上強力な魔法を使う「しさい」などによくあることです。
もう一つは必殺の一撃の仕様。
発動出来れば3倍のダメージを与えられる看板に偽りナシの必殺技ですが、
回避する方法が完全に運。必殺率はユニットのステータスや武器次第でいくらでも上がりますが、
喰らう側が必殺率を低くする方法はナシ。追撃と相まって有利・不利の差が激しすぎです。
最後にユニットに「顔と名前」を与え、キャラクターとしての「命」を与えた…という部分ですが、
一部のユニットは散り際の台詞以外に台詞が与えられていないため、やや感情移入がしにくい。
一応キャラ付けはしてあるものもいますが、やはりゲーム中での台詞が無いのは悲しい。
また一部のキャラクターの「顔」にも問題が。
例として、ゲーム中に登場する4人の弓兵ユニットである、ゴードン、ウルフ、ザガロ、トーマスがいるのですが、

そっくりさん


全部同じやん!(#゚Д゚)
ウルフは色違い、ゴードン、ザガロ、トーマスに至っては顔が完全な流用…
これに関わらず他にも多数の流用グラフィックがあります。まあシリーズ1作目だしなぁ…


現在はWiiバーチャルコンソールで配信中。
リメイク作もある為わざわざ本作をプレイする必要もないですが、興味があればどうぞ。
[ 2011/09/16 04:19 ] 過去レビュー置き場 | TB(0) | CM(0)

レビューNo.13[後編] RPGツクール2000 サンプルゲーム編

こちらは『RPGツクール2000』のレビューの後半部分となっております。
前半をお読みでない方は[レビューNo.13[前編] RPGツクール2000 製品版編]を先にどうぞ。
別にこちらが先でも構いませんが。好きにしたくだされ。


はい、やって参りました~、後編です。
今回は製品版『RPGツクール2000』についてくるサンプルゲーム全7本を一気に簡単にレビューします。
どれも今後ツクーラー(ツクールを使ってゲームを作る人のこと)のお手本になるようなゲームばかり。
単純なシステムなものから、かなり凝っているものまで多種多様です。
それでは参ります!


花嫁の冠

花嫁の冠

ジャンル:RPG
制作スタッフ:長いのでこちらを参考

ストーリー(作品紹介サイトより抜粋)
 冒険の舞台となるコープ村は、古くから好き合ったもの同士が結婚できないというならわしがあります。
 それは魔界からやってきた魔王が、恋の女神を村近くの洞窟に束縛したことによる呪いと言われていました。
 主人公はそのならわしに思い悩む親友のため、同じ村の6人の女の子たちの助けを借りて、
 呪いを解くべく魔王の洞窟に向かいます。

中身はオーソドックスなファンタジー風RPGです。
特に凝ったシステムもなく、ツクール初心者のお手本RPGに相応しいでしょう。
単純とは言えど、パーティメンバーである女の子達との関わりは中々の見もの。
女の子がパーティにいる状態で主人公のベッドで休もうとする時なんか特に見所ですw
他にもRPGツクールならではの拘りが随所で見られるのも嬉しい。
使用している素材にはBGMや歩行グラフィックなどに所々自作のものが含まれています。
これがツクール既存の素材である「RTP」と非常にマッチしていて魅力を感じました。

さてこの作品を語る上で欠かせないのが制作スタッフ&キャストの豪華さ
ここで語ると長くなるので詳しくは上記の制作スタッフのところを参照に。

ゲーム内容やらキャスティングやらで我々をそう簡単には退屈させてくれない一品。
サンプルゲームをやる時は、まず一番最初にこれを!



Abyss-Diver#0

アビスダイバー


ジャンル:RPG
作者:重歳謙治(水車蹴り)

ストーリー(作品紹介サイトより抜粋)
 西暦という言葉も使われなくなった、遠い未来世界。
 500億を超える人口を抱え、地上に住む場所を失いつつある人類は、過去に廃棄された地下居住地区……
 通称アビスの再生に望みを託した。政府は、アビスにはびこるモンスターを一掃し、
 早急に奪還を図るべく「バウンティヘッド・システム」という法律を制定する。
 それは、アビス内部に存在する、すべての敵対生物・暴走ロボットの「首」に報奨金を払うというものだった……。
 次々と報奨金目当てにアビスへ挑む者たち。人々は皮肉を込めてこう呼んだ……
 「アビス・ダイバー=奈落に潜る者」と。


これは~ハマリましたw 面白かったです!
まずこの近未来風のストーリー、そしてグラフィックに惚れました。
やることは「アビス」と呼ばれるダンジョンを進んでいくだけのものですが、
拠点に戻って仲間を組みなおしたり、情報を手に入れたり、寄り道イベントもあったりと、中々楽しませてくれました。
イベント構造も全体的に特に難しいものは使っておらず、理解するのは簡単です。
使用している素材はほぼ全て自作のもの。この近未来風がいいよねぇ(しつこい
基礎となる素材を変えるだけでガラッとゲームも変わる、というのを教えてくれる良い作品だと思います。



海賊

海賊


ジャンル:RPG
作者:千葉晃

ストーリー(Wikipediaより抜粋)
 主人公クレスは、海賊となるべく自分の村から旅立つ。
 船を手に入れ、数々の事件を解決しつつ世界を行き来して悪の根源を断ち切るストーリー。

これは…何というか…グダグタだったような…気がします。
まず海賊船で様々な島を巡る、というコンセプトなのですが、
海はメッチャクチャ広いし、目印もほとんど無いし、地図も無いので航海初っ端何処に行けばいいものやら。
事件を解決するにしても作業的だし、仲間の設定はすんごくテキトー
エンカウント率も異様に高いし…何といってもストーリー要素がほぼ皆無
素材はタイトル以外は全部RTPのものを使用。
もう言っちゃえばあんまり面白く無かったです。はぁ。
「ゲームを作るとなると、すごく壮大なものを想像しがちだが、ただマップが広いだけでは壮大とは言えないよ」
…というのがこのゲームから学び取れる教訓でしょうか。
現在は有志の方によって作られた『海賊 Rebirth』なるものがあるそうです。
時間があったらやってみたいですね。



クイーン・クー

クイーン・クー


ジャンル:RPG
作者:福田 真士

ストーリー(作品紹介サイトより抜粋)
 サーリア様は国中の人から慕われる、千年王国アーフィオ女王様。
 しかし本当の姿はおてんば盛りの14歳の女の子なのでした。
 こっそり城の外へ遊びに行こうとしているところを、家庭教師のハウエンに見つかってしまった彼女。
 しかし、ハウエンは意外にも「自分の目で、自分が統治するこの国を見て来なさい」と言います。
 かくしてサーリアは、念願かなって城の外に出ることが出来ました! 
 一市民、クーハルサ・イオンテと名前を変えて……。

このゲーム、最初は少女漫画風のグラフィックを前にプレイするのを躊躇ったのですが、
いざプレイしていたらこりゃスゴイ。フリーゲームどころか普通に製品として売ってもいいんじゃないか
戦闘システムはサイドビュー型の自作戦闘。
モンスターを3×3マスに自由に配置してバトルするのですが、これがすごく奥が深い。
総勢50体いるモンスターをチョイスして戦術を組んで戦うのが、最早ツクールレベルではないと思いました。
その他にもギルト間で商品を受け渡しして貿易したりと自作システムが細かい。
とにかくシステムのほぼ全てが自作のもの。ここまでやっちゃうとは恐るべし。
素材は音楽以外は恐らく全て自作。
ツクールでも改良次第でここまで出来ると教えてくれる、とっても良い作品です!



修道院

修道院


ジャンル:アクションRPG
作者:ゆわか

ストーリー(作品紹介サイトより抜粋) 
 ある修道院に遊びに行った子供達が帰ってこない! 一体、修道院で何が起こっているのか!?

サンプルゲーム唯一のアクションゲーム…なのですが、やや完成度が低めか。
敵は一回攻撃したらそれで倒せてしまうし、避けて進むのも難しくない。
デフォルト戦闘もあるけどこれが特技ばっか使えばいいだけのヌルさ。いらないんじゃないか、コレ
ゲーム内の随所随所にミニゲームが設けられているのも特徴。
そこそこ楽しめる内容もありますが…ゲームによってはバグもあるので注意が必要。
終盤のトラップとかを避けるのはそこそこ楽しめましたが…如何せん短いですね、ゲームが。
素材はグラフィック面が自作。システムもまあ、そんなに難しくないと思います。





Ⅲ


ジャンル:RPG?
作者:八百谷真

ストーリー(Wikipediaより抜粋)
 危険思想犯として、理不尽な理由で投獄された主人公の青年、カレス・アクセリー。
 彼は外に出たいが余り、幽体離脱が出来る「ゴースト」と言う特殊な能力を身に付けるが、
 それと同じ能力を身に付けた者は自分だけでは無かった。
 反乱を起こそうとした彼等におこる出来事とは……。


設定などが中々異質なゲームです。何コレ、ホラーゲー? …って最初は思いました。
ゲーム内でやることは、世界を行き来して敵3人を倒すこと。それだけです。
それだけですがシステムはかなり拘られたものに仕上がっています。
まずストーリーでも重要な意味を持つ、「ゴースト」システム。
ゴースト体の主人公はHPこそ極貧ですが、それ以外の能力は本体と全く同じ。
倒されてもノーリスクで再度ゴーストを出すことが可能。
むしろ本体は一切の回復が出来ないため、ゴーストを使いこなさなければなりません。

戦闘はシンボルエンカウントで、戦闘に入る時の状況で戦況が変わったりします。
ゴーストを使うのは敵も同様で、本体を倒した! …と思ったらゴーストだった…ってことも。
時にはゴーストを出している状態の「抜け殻」状態の本体がいることも。
抜け殻状態と戦えば、1ターン敵が行動してこない上に有利な状況で戦えます。
しかし逆も叱り。こちらが「抜け殻」の本体を攻撃されたら…ゴーストを出す際は注意を。
システムの完成度は高いですが、如何せんゲームが短すぎ
キャラやゴーストなど、魅力的な設定はいくつもあるのに…残念です。

この手のシステム内容は把握するのは難しいと思います…。筆者はもう、諦めました☆
素材は殆どがオリジナル。綺麗だし、味もあっていいと思います。
ツクールではこんなゲームも作れるんだ、程度に受け取ればいいのではないかと。



蠢く闇の砦

轟く闇の砦


ジャンル:謎解き系RPG
作者:ゆうにゃ

ストーリー(作品紹介サイトより抜粋)
 実力者が集まった冒険者一行が、財宝を求めて古びた砦に足を踏み入れた。
 幽霊などいない……いたとしても自分達にとっては容易に撃退できるだろう。
 そうタカをくくっていた彼らに、ファンタジーゲームの常識を覆す凄まじい怨念の力が襲いかかる!
 普通なたば、彼らはそこで亡霊の仲間入りになっていた。
 しかし、ちょっと普通ではない来訪者によって、彼らの運命は大きく変わって行くのだった。


王道RPG…と思いきや、一筋縄ではいかない謎解き系RPG。
ゲームの舞台となる砦には胡散臭い幽霊共がそれはそれはわんさか。
初期パーティメンバーは主人公とヒロインの2人ですが、非力なため戦闘は困難。
回復も確か出来なかったため、かなりシビアな操作が要求されます。
クリア条件は砦から脱出するのもそうですが、怨念に捕らわれた仲間を助けることも必要です。
その仲間が霊体となって襲ってくるため、それらの戦闘は避けなければいけません。
しかも制限時間までアリ。緊張感は中々のものです。
そんなこんなでやり応えは十分。中々面白かったです。
なおエンディングは3つ用意され、主人公の行動により左右されます。
筆者の場合、真っ先に砦から出たいが故に仲間を無視した為バッドエンド。
2回目にやった時はどうやらヒロインの好感度が足りなかったらしく、やはりバッドエンド。
3回目は…面倒臭くてやってないですw トゥルーエンドはツクール本体を開いて確認しました。
インチキって言うな! 奥の手って言え!
素材は殆どRTPを使用。システム構成も大それたものはありません。
参考云々の前に、普通に遊んでみるといいゲームです。



以上で7つのサンプルゲームのレビューの終了です。如何だったでしょうか?
奇しくもダウンロード出来ないのが難点。まあ、興味が出たら『2000』を買ってしまうのもありかも?
現在ではニコニコ動画などにプレイ動画が上がっているものもありますので、それでよければどうぞ。
どうしてもプレイしてみたい方は…う~ん、まあ、筆者に個人的に申し付けてもらって結構ですw
ちなみに『2000』には上記7作の他、コンテストでの受賞作品32個も収録されています。
上記のゲームに興味とか沸いたら、買いはせずとも是非『2000』のことをもっと調べてほしいです。
そうしたことで、もっとツクールに興味が沸いてもらえばいいと思ってます。

最後までお疲れ様でした。
[ 2011/08/31 04:28 ] 過去レビュー置き場 | TB(0) | CM(1)

レビューNo.13[前編] RPGツクール2000 製品版編

RPGツクール2000

RPG2000


ジャンル:RPG製作ソフト
発売元:アスキー
開発元:アスキー
価格:9800円(廉価版は4800円)

1

2

3

4

5

6


あんまりピクチャばっかの記事だと容量とかもったいないのでここまでにしますw
『RPGツクール』という単語は、皆様なら聞いたことはあることでしょう。
PCで簡単に本格的ゲームを製作でき、尚且つ容量も控えめでアップ&ダウンロードも楽という、
まさにPCでのフリーゲームの中心と言ってもいいのではないでしょうか。
1990年発売の『RPGコンストラクションツール Dante』を始め、時代を経て様々な機能を搭載、進化を重ね、
2011年現在の『RPGツクールDS』まで至ります。
今回取り上げるのはツクール界の革命児とも言うべき名作、『RPGツクール2000』です。
私も愛用していますが、このツクールの人気と知名度の高さは良く分かります。
ほぼ上位互換といってもいい『RPGツクールVX』が発売された今でも、『2000』の評価は高いまま。
現に『2000』で製作されたゲームは現在でも新作が色々発表されています。
何故こんなにも『2000』は人気なのか? それも含めてレビューへGO!

『2000』の中でも最大の評価点と言ってもいいのが、「変数」の概念の導入。革命的システムです。
『2000』前の作品までは、「スイッチ」という機能が備わっていました。
「スイッチ」というのは、その名の通りON/OFFに切り替える装置のことで、
これを切り替えることでイベントの設定を切り替えることができます。

:宝箱が閉まっている状態(スイッチがOFFの状態)
  ↓
  宝箱を調べると宝箱が開き、「ポーションを手に入れた!」と表示される。(スイッチをONに切り替えた)
  ↓
  以後その開いた宝箱を調べてもポーションが手に入ることはない(スイッチがONの状態)

こんな感じです。分かりましたでしょうか?
要するに「スイッチ」とはゲームでのありとあらゆるフラグを意味するものなのです。
これだけでも十分に便利なのですが(てかこれが無いとまずゲーム作れない)、慣れてくるとやってる内に
ゲーム製作の自由度の低さにどうにも気づいてしまいます。

例えば「机を5回調べるとアイテムが見つかる」みたいなイベントの設定。
これをスイッチだけ使ってイベントを組んでみましょう。

 机がある(スイッチ1~5がOFFの状態)
 ↓
 机を調べる(スイッチ1をONに切り替える)
 ↓
 が、反応ナシ(スイッチ1がONかつスイッチ2~5がOFFの状態)
 ↓
 もっかい机を調べる(スイッチ2をONに切り替える)
 ↓
 が、反応ナシ(スイッチ1~2がONかつスイッチ3~5がOFFの状態)
 ↓
 (ry
 ↓
 もっかい机を調べて「○○(アイテム名)を手に入れた!」と表示される(スイッチ5をONに切り替える)
 ↓
 以後その机を調べてもアイテムが手に入ることはない(スイッチ1~5がONの状態)

お分かりでしょうか。イベント内容が長くなるのはもちろん、スイッチを5つも使ってしまいます。
5回調べるならまだしも、10回、20回、30回とかだったら? 製作意欲が萎えるってモンです。

ここで新登場した「変数」の登場。
「変数」というのはゲーム内で登場する「数字」を記憶するもの。数字であれば何でもOKです。
実際にさっきと全く同じイベント内容で、今度は「変数」を使って組んでみましょう。

 机がある(変数「机を調べた回数」が0の状態で、スイッチがOFFの状態)
 ↓
 机を調べる(変数「机を調べた回数」を1増やす)
 ↓
 (変数「机を調べた回数」が4以下の場合)…反応ナシ。
 (変数「机を調べた回数」が5の場合)「○○(アイテム名)を手に入れた!」(スイッチをONに切り替える)
 ↓
 以後その机を調べてもアイテムが手に入ることはない(スイッチがONの状態)

お分かりいただけましたか? さっきのと比べてかなりスッキリしています。
前述したイベントではスイッチを5個使っていましたが、今回は変数とスイッチを1つずつだけ。
調べる回数が10回になろうが100回になろうが使う数は変わらず。実にスマートです。
このように『2000』では「変数」の概念を入れたことにより、複雑なイベントの構築が楽に、スマートに、
スッキリ
とすることが可能になりました。

「変数」の使い方はイベント構築の簡略だけに留まりません。
前述した通り、「変数」はありとあらゆる数字を記憶することが可能。そう、何でも可能
例えばあらかじめ敵のHPを変数に代入しておいて、プレイヤーが攻撃することでその変数を減らしていく…。
そうすることでデフォルト戦闘に頼らない、自作戦闘を組むことが可能に。
他にもキャラクターの位置を数値化して、それをピクチャーに書き込んでマップを作ったりとか、
パーティの人数や合計レベルなどを変数に代入して、その値が一定量を満たせば扉が開く…みたいなのも可能。
とにかく、「変数」を自由自在に使いこなすことが出来れば、
自作戦闘や自作メニューなどの自作システム製作の幅がググググググッと伸びるし、
ひいてはARPGやSTGなどのジャンルをも越えたゲームを製作することが可能。
この記事を読んでるアナタも、「RPGツクールで作られてるのにRPGじゃないゲーム」をやったことがあるのでは?
「変数」の概念1つで何にでもなれる『RPGツクール2000』。素晴らしいと思いませんか?
『2000』の評価点は「変数」の導入だけにあらず。
元々ツクール本体に同梱されているデフォルト素材である「RTP」の導入によりゲーム製作がかなり楽に。
「RTP」を使うゲームで遊ぶ場合はユーザー側から「RTP」をダウンロードする必要があるため、
ゲーム本体の容量が抑えられ、より製作しやすくなるように。動作が軽いのも評価できるところですね。
そして何よりもこれらの製作がとても簡単に行えること。
「ゲーム製作」を堅っ苦しく考えてる方、簡単な動作で色々な機能が組めちゃいます。
本来それがモットーのRPGツクールですが、とりわけ『2000』ではよりそれが強化されていると思います。
(簡単にゲームが出来ちゃうワケではありません。悪しからず。)

…とは言えど、やはりゲームを作るって敷居が高いことですし、乗っていきにくいことも確かです。
筆者も挫折して1年以上放置したこともありました。これは酷い。
勧めにくいっちゃあ勧めにくいんですけど、筆者個人としては是非とも一度手にとって欲しい。
この手でクリエイトしていく感覚は不思議だけどやっぱり楽しいです。
こんな説明ですが、少しでも興味が沸いたら無料の体験版でもダウンロードしてみて下さい。
乗るか反るかはそこで決めましょう。
淡白なレビューになってすいませんが、これが筆者の本心です。

さてさて、今回は豪華(?)二本立て。製品版のレビューに使った今回の前編とは違い、
後編は主に製品版に付いてくるサンプルゲームのレビューがメインとなっております。
後編もどうか読んで下さるとありがたいです。

体験版のダウンロードはこちらから
[ 2011/08/26 03:56 ] 過去レビュー置き場 | TB(0) | CM(0)

レビューNo.12 オール仮面ライダー ライダージェネレーション

「明日のパンツは持った? じゃあ行こう!」

オール仮面ライダー ライダージェネレーション

raider


ジャンル:ベルトスクロールアクション
発売元:バンダイナムコゲームズ
開発元:セブンスコード
価格:5040円


特撮の金字塔とも言っていいほどに知名度を伸ばした仮面ライダーシリーズ。
初代「仮面ライダー」から40年経ちましたが、その人気は留まることを知らず、今でも幅広い年齢層から親しまれています。
かくなる筆者も特撮は大好き。いつも楽しく見させてもらっています。
そんな仮面ライダーシリーズはゲーム業界でも様々なジャンルのゲームを展開。
単独のライダーで遊ぶゲームもあれば、他作品とのクロスオーバーもしばしば。
近年のライダゲーは過去のライダーが勢揃いするオールスター作品が増えてきました。

そんなオールスター作品の代表作が『クライマックスヒーローズ』というゲーム。
平成ライダー+αのライダーが登場し、夢のコラボレーションバトルが繰り広げられる…というものでした。
が、箱を開けてみれば、妙に数の少ないライダー、バランスの悪いバトル、意味不明な必殺技チョイス…
などなど批評点の多い作品となってしまいました。
次回作である『クライマックスヒーローズW』も評価が高いとは言えず、
そのまた次回作である『クライマックスヒーローズ オーズ』でようやく評価を取り戻したような感じです。

実を言うと私は上記の三作をプレイしていません。
今まで書いてきた意見などは様々なレビューサイトやプレイ動画で感じたものの感想です。すいません。
プレイしていないというのは、別にやりたくなかったというワケではなく、
単にプラットフォームが筆者の物とマッチしていなかったからなんですね…(^^;)
(筆者の所持ハードはPS2とDS。上記三作の内『無印』はPS2、『W』はWii、『オーズ』はWiiとPSP。
『無印』はPS2が当時不調だった為購入せず。ちなみに今までレビューしてきたPSPゲームは友人に貸してもらいました。)
そんな中発表されたライダーゲー最新作『オール仮面ライダー ライダージェネレーション』。ハードはDS。
「いける! 勝つる! これで勝つる!」…と発表当時は意味不明な期待を寄せていました。
しかし同時に、近年のライダーゲーは評価がイマイチな中、コイツも例外ではないのでは…という不安もありました。
何だかんだしている内にもう発売日。時期的に買うかどうか迷っていましたが、
近くのゲームショップで割りと安値で売られていたので買うことにしました。
何だかんだ言って本当は大好きな仮面ライダー。これはファンとして素直な行動でしょう。

前置きが長くなりましたがとりあえずゲームの説明を。
ストーリーはとりあえず、「世界を悪くするヤツがいるから皆で倒そう」というよくあるパターン。
次に登場ライダーについてですが、これについては「オールライダー」の看板に偽りナシ。
「仮面ライダー」から「仮面ライダーオーズ」までの主役級ライダーが勢揃いしています。
2号ライダーやライダーマンなどの準主役級もモチロン登場。バースまで登場してくれたのは嬉しい。

肝心のゲームそのものの内容は、一世代前の雰囲気漂う2Dベルトアクションゲーム。
今までの等身サイズではなく、SDサイズのライダー達がバトルを繰り広げます。
プレイヤーとCPUのペアを組んで、各ステージを順々に回っていくような形式です。
敵を倒せば経験値が貯まりレベルアップ! 同時にお金も貯まり、ショップでアイテムを買うことも可能。
Yボタンがパンチやキックなどの基本技、Xボタンがアッパーやストレートなどの中火力技、
そしてAボタンでは各ライダーの必殺技が炸裂。直前の十字ボタン入力で細かく変わることも。
後の方になるにつれて隙も大きくなりますが、威力・攻撃範囲は強力に。
感激したのがこのSDサイズのライダー達が非常にヌルヌル動いてくれることです。
グラフィックの質もさることながら、パンチやキック、技などのモーションが細かく描かれている。
とにかくちゃんと原作準拠で再現出来ているのが嬉しい! SDサイズでここまで出来るとは…

さらに各ライダー達は条件を満たすことにより広範囲・高威力の「超必殺技」を発動可能。
直前に流れるムービーの、SDサイズでの迫力のある動きはもちろん、再現率もグッド! シビレました!
各ライダーのボイスも、ただの叫び声から決め台詞まで実に豊富
似たようなゲームに「テイルズ オブ ハーツ」がありますが、本当にDSとは思えないほどのボイス量
ただ肝心のボイスの質、つまり声優さんについてですが…
恐らくオーズ、バース、W、ディケイド、電王の各イマジンはオリジナルの声優さんです。
それ以外の『クライマックスヒーローズ』から出ていたライダーについては完全に代役です。
昭和陣のライダーに関してはあまり分かりませんが、既に鬼籍に入ってる方もいるらしく、
1号ライダーが藤岡弘、さんでないことが分かったので恐らく代役の方が殆どでしょう。
「代役の演技が似てない」などの声は前からありましたので、私からのコメントは省かせていただきます。

そして私が恐らく一番感動したのが、ボスキャラとの会話シーン。
全5面あるステージの(ラスボス以外の)ボス役を飾るのはアポロガイストやシャドームーンなどのそれぞれ原典の世界で
それぞれのライダーを苦しめてきたボス級敵キャラ。
ボス戦では戦闘に入る前に、プレイヤーの選んだライダーと各ボスとの会話シーンがあるのですが、
これがもう分かる人にはニヤニヤしちゃうほどの小ネタの充実さ。
それぞれ原典の作品で戦ってきたライダーとは因縁の会話を繰り広げるのはもちろんのこと、
一見関係なさそうなライダーとでもちゃんとそれらしい会話をしたりもします。
何より、ちゃんと各作品の世界観や設定を生かしているのがいい。
ただ「お前を倒すぜ!」とか「あなたを許しません!」とか口調を似せてるだけじゃなくて、
「アイツと関係があるのか…?」とか「やってることはヤツらと同じか!」などちゃんと設定を生かしている。
特に私が気に入っているのがバース/伊達明(通称:伊達さん)とボスキャラ達の会話。
伊達さんは原典の世界でも台詞に茶化しや独特の雰囲気を匂わせるキャラなのですが、このゲームでもそれは健在。
詳しくは実際に見て確かめてほしいので例は出しませんが、もう本当にニヤニヤが止まりませんでした。

さてライダーゲーに関わらず多年齢層がプレイ層の視野に入るゲームで当然問題になるのが難易度設定。
今作では抜かりなくそれらも考慮に入れられています。
最初に選べる難易度は「やさしい」~「むずかしい」。難易度が上がるにつれて取得経験値・金額も増える様子。
クリア後は上位難易度の「きけん」、特定条件を満たせば最高難易度の「クライマックス」が選択できます。
「クライマックス」はレベル・ステータスMAXが前提で、尚且つ油断すればアッサリ死ぬヤバさを誇ります。

さらにこのゲームではただ敵とバトルするだけでなく、障害物や穴を避けて進むステージも存在します。
それらのステージは全て強制スクロール。障害物は当たればダメージですが、穴は一撃でアウトです。
マリオのようなジャンプアクションの快適さはなく、全てバトル準拠のジャンプアクションのため、
動きが固く、操作もし辛い。慣れない内は何回もやり直すことでしょう。
当然ながらこれらのステージも前述した難易度が適用され、それに応じてステージの長さなどが変わります。
「クライマックス」の穴避けなんてもう地獄。普通のバトルよりも遥かに難しかったです。

悪いところとして一番に上がるのは各ライダーのフォームの扱いですね。
このゲームでは各ライダーにおけるフォームの扱いが、殆どの場合Aボタンの必殺技の時に出るだけ。
手順を踏まえると、

Aボタンを押す

フォームチェンジしてフォーム特有の攻撃

通常フォームに戻る

という具合です。
すなわちフォームチェンジは技上のギミックで、そのフォームになって戦えるワケではありません。残念…
一応フォームチェンジ出来るライダーもいますが、オーズ、W、ディケイドのたった3人。
しかもディケイドに至ってはこれまた致命的な欠点があるので後述します。

2つ目はW必殺技の演出面と選定基準。
ある特定のライダーとペアを組んだ状態で必殺技を出すと、必殺技を2キャラ分発動出来るW必殺技があります。
ペアの例を挙げれば1号ライダーと2号ライダー。W必殺技でダブルライダーキックを披露してくれます。
しかしそれ以外のペアの場合ではただ単に両者の必殺技を別々に出すだけ
W必殺技ならではの合体必殺技…みたいなのは1号と2号のペア以外ありませんでした。
あとクウガとアギトのペアでもW必殺技を出せるのですが…このペアだけ直接的な繋がりはありません。
一応世界観は同じらしいですが…同時に出会ったのはオールスター作品だけだし、選定基準が不明です。

3つ目はディケイドの特殊能力であるカメンライド
カメンライドとは、ディケイドの持つ仮面ライダーのカードを使い、その仮面ライダーに変身すること。
ベルトにカードを差込み「カメンライド…○○!(○○は変身するライダーの名前)」
…という効果音が流れ、見事に変身完了。ベルト以外は変身したライダーになりきります。
ディケイドのアイデンティティーとも呼べる能力なのですが…
カメンライド出来るライダーは原作通り平成ライダー9名。そこまではよし。
早速ゲームでクウガにカメンライドしてみると…やや、カメンライドした筈なのに姿はディケイドのまんま。
おかしいな。と思ってジャンプ必殺技を出してみると、「クウガ!」という効果音と共にクウガに変身…
そしてジャンプ必殺技であるキックを出し終わると再びディケイドに戻る…
何じゃコレ!? 全然カメンライド出来てねーじゃん!
要するに前述したフォームチェンジと同じ。必殺技上のギミックでしか無いワケです。
しかもカメンライドが適用される技はたったの1つ。選定基準も全くもって意味不明。
ディケイドのアイデンティティーまでそんな扱いにしちゃあ駄目だろ…

総評。
やや荒削りな所はありますが、製作者のこだわりが感じられる、いいライダーゲーだと思います。
てか筆者が単にライダーゲーがやりたかったので嬉しい、という点もあるのですが…(^^;)
とにかくネタが細かいので、ライダーファンの方にはオススメしたい作品です。

レッツゴー! オールライダー!


…まあ、本当のライダーファンならこんなレビュー見る前に買ってるか…
[ 2011/08/18 03:14 ] 過去レビュー置き場 | TB(0) | CM(0)

レビューNo.11 鬱夫の恋


「――どうして私なの」

「――痛い痛い痛い痛い……」


「――やめてやめてやめてやめて……」




「――いやああああああああ!!」




鬱夫の恋

鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱


ジャンル:?
作成元:RPGツクール2000
作者:不明


私もかれこれ色々な鬱ゲーを知ってきましたが、これほど単純に暗ーいゲームは初めてです。
というワケで、今回はいつもと変わってフリーゲームを取り上げてたいと思います。

今回レビューする作品はRPGツクール2000で製作されたゲーム、『鬱夫の恋』。
ハッキリ言ってしまうとゲーム性は薄く、適当にキャラを動かして話を進めるだけの単調なものです。
シナリオは一本道。ツクール作品特有の戦闘も一応ありますが、全て強制イベントで戦闘らしさを感じません。
じゃあクソゲーだな! と決め付けたアナタ! こんがり焼けた鉄板の上で土下座しなさい。
この作品を他のガチなRPGゲームと比べてしまうのは野暮なことです。

このゲームの最大の魅力、それはあまりにも悲しくて、絶望的で、残酷な鬱表現。
非常に巧妙で、残酷で、卓越してるけれど、その鬱表現受け止めるのは物凄く単純で簡単。
何故ならそれがゲームとか空想の話ではなく、現実世界にあるごく身近な痛みだから。
鬱夫の恋はそんな痛みを無慈悲に、直接的に与えてきます。とにかくそんなゲームです。

そあ、内容が気になりますか? そんなアナタ! 早速ダウンロードしましょう!
…ってそれじゃあサイトの意味ありませんね。ストーリーを軽く紹介します。

舞台はどこにでもありそうな中学校。主人公はそこに通う一人の少年、『鬱夫』。
父親は他界し、現在は優しい母親との二人暮し。(この優しさがまたこのゲームを悲しくさせる…)
彼はキモメンを超えた所謂グロメンで、低身長かつ非力。おまけに包茎。
そんなこんなでクラスの皆から嫌われるのはもちろん、同級生の男子三人組からは執拗ないじめの繰り返し。
同じくいじめられている同級生の子からも関わりたくないと敬遠される始末。
そんな絶望の中、一匹の猫との出会い、そこから生まれる一人の少女との出会いが彼を少しずつ変えていきます。
少しずつ、少しずつ、変わっていき、そして…
(なお、このストーリーは作者の実体験を元にしているようです。)

筆者が一番最初にレビューした、怪作RPG『ドラッグオンドラグーン』も鬱ゲーですが、その違いは明らか。
『DOD』は狙い済ましたかのような狂いっぷりでプレイヤーを一気に突き落とすゲーム。
『鬱夫の恋』は現実性と絡ませて、プレイヤーを確実に下へ、下へ落としていくゲーム。
前述しましたが、『鬱夫の恋』は狂気モノではないんです。
終始絶望しかない、嫌な予感しかない、しつこいようですが本当に絶望的なゲームです。

ネット上では「これ以上の鬱ゲーは存在しない」という意見が多く見られます。
それくらい鬱ゲーとしての完成度はピカイチです。

鬱ゲーが嫌でない人なら是非やるべき作品だと思います。その価値は絶対にあります。



DLページはこちら

※勇気のある人はDLページでマウスを下へドラッグしてみよう!
[ 2011/07/20 18:22 ] 過去レビュー置き場 | TB(0) | CM(1)

レビューNo.10 The 3rd Birthday

死にたくない…

The 3rd Birthday

the 3rd birth day

ジャンル:シネマティック・アクションRPG
発売元:スクウェア・エニックス
開発元:スクウェア・エニックス / ヘキサドライブ
価格:6090円

ミトコンドリア遺伝子の人類に対する反乱を描いたホラー小説、『パラサイト・イヴ』
生物学的な根拠を元に作られたその設定は話題となり、後に日本ホラー小説大賞を受賞。映画化もされました。
そんな話題の小説の設定を元としたゲーム制作がスクウェアエニックスで進められることに。
スクエニ(当時エニックス)のスタッフ、坂口博信氏の映画さながらの綺麗かつ臨場感のあるムービーの追求、
野村哲也氏の奇抜かつ印象的なキャラクターデザイン、下村陽子氏の手がけるBGM。
ありとあらゆる総力を出し切った結果生まれたのが『パラサイト・イヴ』
スタッフの技術をぶつけたその出来とスクウェアのブランド力で当時は100万本を突破する大ヒット。
後に次回作である『パラサイト・イヴ2』が発売され、シリーズは一時休止状態に。
それから約十年後、シリーズ第三作目となる作品、『The 3rd Birthday』が発売。今回レビューする作品です。
あのパラサイト・イヴシリーズの新作を待っていたファンの方はさぞ喜ばれたことでしょう。
果たしてファンを納得させるような出来なのか、徹底的に見ていきましょう。

バトルシステムは主人公、アヤ・ブレアを操作し、未知なる敵「ツイステッド」相手に様々な銃器を手に戦っていく…というもの。
そんなバトルシステムの中核を成すのはNPCの意識に乗り移り、体を操ることが出来るアヤの特殊能力、「オーバーダイブ」(以下OD)。
プレイ中はこのシステムを上手く駆使して進めることが要求すれます。
使い方は様々。場所的に攻撃に有利な場所にNPCがいる時はODしてその位置へ移動。
NPCが強い武器を持っていればODでその武器を一時的に入手。
敵に囲まれた時や閉じ込められた時とかに近くのNPCにODして逃げる。
さらにはゲームオーバー寸前に他のNPCにODして生き長らえる、乗り捨て行為も可能。
前提として作られているため、頻繁に使用することになります。

またこのシステムを応用し、敵を攻撃して怯ませ、敵にODすることにより大ダメージを与える「ODキル」というのもあります。
今作は普通の銃器では敵にダメージを与えにくいのでODキルもまた頻繁に使用することになります。
しかし「大ダメージを与える」と言っても序盤では雑魚敵のHPを半分ぐらい削るのがやっとだし、
敵を倒すのに後一歩、微妙な所で倒せない、という場面がしばしば。
そもそも銃器でズガガガやってる最中にいちいち△ボタンを押してODキルをするというのも何かテンポが悪い。
反面ボスにはメチャクチャダメージを与えることができます。てかそうじゃなきゃ銃器だけじゃ完璧挫折します。

最後に紹介するのはアヤ自身のリミッターを解除してパワーアップする、「リバレーション」
アヤの潜在能力を解放し、攻撃もスピードもアップ!…というものですが、ぶっちゃけ使う機会が少ない…
火力は確かに上がりますが、銃器とODキルのコンボで基本は何とかなるし、戦況がヤバイとそれどころの状態じゃない。
スピードも上がる、というよりはアクセル踏んではブレーキ、アクセル踏んではブレーキを繰り返すような非常にもっさりした動作になるだけです。
ていうかこのゲーム、スピードが必要となる場面は殆どないし、仮に必要としてても通常の緊急回避だけで何とかなります。

これらのシステムを踏まえてバトル全般の総評を挙げると、ややムラのある出来な感じ。
ODするのは結構楽しいし、何だかんだいってODキルで一気にダメージを与えるのは爽快感もある。
しかしシステムが楽しくても、バトルの基盤はすごく微妙な出来。
前述したように、敵が硬いのか銃器では中々ダメージを与え辛く、反面こちらのダメージは多め。
テクニック云々もあまり関係なく、ズガズガ撃っては物陰に隠れる。物陰が無い時はODとかしてとにかく逃げ回る。
油断は出来ないけど、戦い自体は単調故に少しイライラする。しかも被ダメがデカいのでゲームオーバーになるとまたその繰り返し。
一応被ダメを減らす防具なるものが装備できますが、その種類が輪にかけて変。
序盤では数が少なく、頼り無さそうな装備だけですが、ストーリーを進めるごとに増加…するのはいいのですが、
それがエプロンドレスだのチャイナドレスだのハードな戦闘と似つかないものばかり。
昨今の作品ではこれらの装備で戦闘するキャラクターもいますが、こっちはその戦闘が出来なくて困ってるんです。
案の定それらの説明文には「薄着なので防御力は低い」とかばっか。いい加減にせいっ
一応それらのコスチュームにはアヤの戦闘ボイスを「恥ずかしいですぅ~」とかアホなものに変わるものもあります。これそういうゲームだっけ?
結局色々な面から見てサクサク進めるのは二週目以降。多分難易度をノーマルで始めたせいでしょう。
初めての方はイージーで進めるのが無難だと思います。
一応やりこみ要素は豊富。市民の全員生存、弾薬温存などなかなか楽しめます。
一度プレイしたストーリーは部分部分でやり直すことも可能なので、非常にやりこみやすいです。
システム周りの補助によってバトルはそれなりの出来。しかし…

このゲームにおける最大の問題点かつ批評点。それは難解かつよく分からないストーリー。
大まかな流れは、主人公アヤの所属する組織は謎の敵、ツイステッドを倒すためアヤを過去へODさせ、
その時代に蔓延るツイステッド達を倒したりして、未来を変えていく…というもの。

このゲームのストーリーを混乱させる原因の第一が、お察しの通り「時間移動」です。
アイツがいないから過去行って生き返らせて来い、とか過去のソイツと頑張れ、とか、
時間軸がごちゃごちゃになりすぎて現代何が起きてるのかサッパリ分からない。
ODした先の時代のストーリーも、ご都合主義としか思えないような展開が数多く存在します。
しかも過去を変えても現状が良くなる気配はサッパリ無く、最終的に現代で戦うことに。
現状を悪化させるぐらいなら何故過去へ飛んだし。最初っからそうしろ。
第一筆者はこのような「過去を変えて現代を救う」タイムパラドックス的なストーリーが嫌いです。
「敵のボスが強いからボスが小さい頃の時代に行って殺して来い」とかゲームにおいての禁忌じゃないでしょうか?
それが可能なら理論上何だって出来てしまうし、それこそ主人公がラスボス級の力を持ってしまう。チート乙。
「打開の不可能そうな現状を意地でも打開する」という姿勢だからこそ、昨今の様々な主人公達は評価されているのでしょう。
まあ、アヤは自分の意志というより、組織の命令に従ってやってるだけなんですけどね。
その辺の「自らの意思を押し殺して戦う」というアヤの姿勢は評価できなくもないんですが。

第二に、登場人物の魅力・扱いが欠けていること。
登場人物はそれなりに多いのに、サッパリ魅力を感じられない。
過去行って活躍してると思ったら突然死亡したりアホなことしたりして出番終了。
しかも各キャラの死亡や謎の行為などの原因は一切不明。説明不足過ぎて伏線回収どころの問題ではありません。
結局伏線はまともに回収されず、放っておいたままストーリーは進みます。こんな状況でどうやってキャラに好感持てと?

通常、ゲームのストーリーには「テーマ」が付き物です。
普通のゲームなら、曲がりなりにも「テーマ」の方向へストーリーが進んでいく。最終的にエンディングへ。
それが直接的な表現だったり、間接的に見せてプレイヤー自身に気付かせたり。ゲーム自体の評価に関わる重大要素です。
なのに今作のThe 3rd Birthdayはテーマが不明。終始何が言いたいのか全然分からない。
「オーバーダイブ」だとか「ツイステッド」だとかプレイヤーの理解の及ばない用語をズラズラ並べて外見だけは飾っておいて、中身は何も入っていない空っぽなストーリーな気がしてならない。
エンディングまでずっとこの調子。プレイヤーがエンディングを見て思うのは脳内に残った膨大な?マーク。
「あのキャラが良かった」とか「あの展開が最高」とかはなく、ただ「一体何だったんだ?」という複雑な気持ちだけ。
筆者はとりあえず二週はしましたが、ヤッパリ意味が分かりません。なんすかこれ。

シナリオライターは知る人ぞ知る、鳥山 求氏。
彼の手がけるシナリオはどれも評価が低いことで有名です。
amazonレビューしている方の言葉を借りると、
 
 シナリオライターにオーバーダイブ(笑)して、この物語を通して、なにを語りたかったのか、
 全容を覗き見たい気持ちです。


まさにこの感想が妥当です。何が言いたかったんですか、鳥山さん。

前作までのいい流れを悪くしてしまった非常に残念な作品。
作り方によっては良作になれたハズなのに。惜しいです。本当に惜しいです。
[ 2011/03/14 17:34 ] 過去レビュー置き場 | TB(0) | CM(3)

レビューNo.9 キングダムハーツ バースバイスリープ ファイナルミックス

「この世界は狭すぎる」

キングダムハーツ バースバイスリープ ファイナルミックス

BbS FM

ジャンル:アクションRPG
発売元:スクウェア・エニックス
開発元:スクウェア・エニックス
価格:6090円

出ちゃうのかよ…ファイナルミックス…
筆者がこの作品の発売決定の情報を知った時の心境はまさに上記の通りでした。
今までFM版が出てきていたのは全てナンバリング作品であるため、
「この作品はナンバリングじゃないからFM版は出ない」と思って購入した人もいるのではないでしょうか。
大体海外向けに新たに作り直して国内に売り出すなんて汚いですよ。流石スクエニ汚い。

前作『BbS』で大まかなシステムは紹介済みのため、今回はシステムの変更点を中心にレビューしていきます。
まずはFM版(というかスクエニのリメイク作)でお馴染みの全編英語ボイス+日本語字幕
今まで本編はFM版から入ってきたので英語ボイスはさほど気にならなかったのですが、今作のように無印→FM版と来た身としては少なからず違和感を感じました。
ていうか無印→FM版通して分かったんですけど、ほんっと日本語声優さんっていい仕事してますねw
外国の声優さんもいい仕事してるんでしょうけど、如何せん英語なのであんまり迫力が湧かない。
無印版ヴェンの、「繋がる心が俺の力だ!」という迫力の一言も、海外版では「My friends are power and
I’m theirs!」という、聞いてみれば分かりますが日本語に比べて迫力の薄い台詞になっています。
大体我々は日本人ではありませんか。日本人に向かって英語ボイスとは誰得ですか。少なくとも俺得ではないです。
しかも今作では一部シーンで日本語ボイスが流れるという有様
そんな中途半端な仕様にするなら最初から統一せんかいっ!

ボイスうんぬんはさておいて、まずは基礎システムの変更点から紹介しましょう。
基本的には『KHⅡFM+』と同じように、クリティカルモードEXPゼロのアビリティの追加。
さらに今回は前作『BbS』のトロフィー特典としてゲーム開始時にボーナスとしてコマンドやマニー等が貰えます。
その中でも「エリアルスラム」「ストプガ」が入手できるのは大きく、これにより序盤の戦闘がググッと楽になります。
使わなくてもレベルを上げてコマンド合成すれば「タイムスプライサー」という強力なコマンドを手に入れることも可能。
また同じくトロフィー特典として手に入る新コマンドスタイル、「リズムミキサー」も強力。
特に恩恵が大きいのは序盤の非力さが目立つアクア。上手く発動させることが出来れば序盤突破かなり楽になります。
もちろん単体でも強力なので、どのキャラでも終盤まで持っていけます。
「ヌルゲーじゃね?」という方の為にも、これらのトロフィー特典はプレイヤー任意のため使わないことも可能です。

次に紹介するのはバトルシステム。
大まかな変更はありませんが、今回は嬉しいことにコマンド技使用時にアーマー仕様になっています。
簡単に言うとコマンド技使用時は、多少のダメージを喰らっても続けて技を発動する仕様になっています。
これによりメガフレアが確実に発動できるようになったり、ラストアルカナムやタイムスプライサーなどのコマンド入力系の技も最後まで発動できるようになりました。
しかし中断しないだけでダメージは喰らうので過信には注意を。

そして『BbS FM』の中でも最も注目を浴びたと思われる追加ボスの存在。
エラクゥスのキーブレードを持った鎧の男「アーマー・オブ・ザ・マスター」(以下AOTM)、
『Ⅱ』のゼムナス編で出現した鎧の男「ノーハート」
突如旅立ちの地に現れた正体不明の黒コートの男「謎の男」
どれも雑誌などで大きく載せられていましたが、いざ戦ってみると何だか微妙な相手。
決してつまらない相手ではないですが、全体的な驚きがかなり薄い。

「ATOM」と「ノーハート」の二名は非常に防御力が高く、並大抵の攻撃力でカスリ傷つけるのがやっと。
しかも「AOTM」はこちらの攻撃を大体ガードしてくる為、ますますダメージが入らない。
主な攻撃手段はデトネ系の魔法とシュートロックコマンド。(時々デトネ系もガードしてきますが)
こんな間接的な攻撃必中攻撃のセコいコンボで倒しても達成感が薄い…
「ノーハート」は前述した通り防御力が半端無く高いです。
下手な攻撃は防御力の前に無効化されてしまう為、有効な攻撃方法はブリッツ系のコマンドのみ。
デトネも使えますが筆者のプレイでは全然当たりませんでしたorz
それ以外はほぼ良好。ノーハートの猛攻を掻い潜りながらの攻撃がスリル満点です。
一言で言うなら肉弾戦。やれば分かりますが本当に激しい肉弾戦です。それだけに結構楽しいです。
しかし本当に残念な点が一つ。
この二名、今までの作品や本編の流れからかなり謎のありそうなキャラなのですが、
アリーナ(本編とは別)で出現する為、倒したらそれでおしまい。伏線も謎も何もナシ。残念です…

続いてアリーナ限定の二名とは裏腹に、本編クリア後に出現する隠しボス「謎の男」。
戦闘時はいつも出てくるインフォメーション(敵を倒せ!とかのテロップ)が流れず、
ポーズを開いても「???」と出てくるだけ。不気味な演出が謎の男の存在を印象的にします。
…肝心の戦闘の方はと言うとヴァニタスの思念戦のデジャヴ
要するに戦闘中は常にドッジロールなどの回避行動メインです。とにかく敵の攻撃が激しい。
二刀流の剣をぶんぶん振り回しながら走ってきて、しかも走るスピードはこちらとほぼ同じ。
慣れない内は□ボタンを常に連打して敵の攻撃を回避するハメになります。
しかもトルネドでこちらのデッキコマンドを吹き飛ばしてきたり、レイジングストームで突進してきたり、分身して処理落ち攻撃をしてきたり、バニッシュで消えたり、挙句の果てにメガフレアで爆殺してきたり。攻撃手段はお祭り状態です。
攻撃パターンに慣れてしまえば後は以外と楽。敵の攻撃の合間にブリッツを当てるだけ。防御力は高くないので案外サクッと倒せます。

ボス戦についての総評ですが、ハッキリ言って出来にムラが多いです。
第一に、前述の通り三名の内二名の方の防御力が高すぎて全然ダメージが入らない。HPも大して高いわけではないので全体的に見れば削れてるのですが、見ている感じストレスが溜まります。
『Ⅱ』みたいにHPがすごく高くていいからダメージもバシバシ入るようにしてほしかった。
第二に、敵の攻撃の単純さ。
敵のしてくる攻撃は種類が多く、どれも強力なのですが、殆ど単発で発動してくる為回避&防御を一回すれば全てOK。
『ⅡFM+』の留まりし思念の超乱舞のように、ガードと各アビリティを使わなければ回避出来ないような攻撃がないんです。
「あんまり複雑でも嫌じゃね?」という人もいるでしょうが、隠しボスなんだからもうちょっと攻撃を捻ってほしかった…
第三に、敵の攻撃一発一発が重過ぎること。
『ⅡFM+』までの隠しボスは攻撃を喰らってもこちらの体勢次第ですぐに復帰することが可能でしたしが、
今回のボスは殆ど一発喰らえばラストリーヴが発動することが滅多になってしまいました。特に謎の男、お前だお前!
ていうか今回に限らず、リメイク前の隠しボス、ヴァニタスの思念だってそうです。
難しくするには単にダメージをインフレさせればいいって問題じゃないだろうに…

最後に追加エピソードである「シークレットエピソード」に関してですが、
これは期待するほど驚きが無いです…ただ単に敵を倒しながら進んでボスを倒すだけなんで。
その後で見られるシークレットムービーにも明確なメッセージは残されていません。いつものことですけど。
あの映像を見てどう受け止めるかは皆さん次第です。

総評。
元が面白いゲームなんで十分楽しめる内容にはなっています。
追加要素に関して筆者はブツブツ言ってますが、遊べる要素が増えたことは素直に喜ぶべきことです。
英語ボイスが気に入らない人以外は遊んで損は無い出来栄えです。

・追記
ボス戦についての総評の所に第三の部分がごっそり抜けてましたので、追加しておきました。
[ 2011/03/09 18:05 ] 過去レビュー置き場 | TB(0) | CM(2)

レビューNo.8 キングダムハーツ Re:コーデッド

「ソラ。

あの日、君の旅はここから始まった

そしてあの日、僕もここにいた

真実を語ろう…」


キングダムハーツ Re:コーデッド

Re:coded

ジャンル:アクションRPG
発売元:スクウェア・エニックス
開発元:スクウェア・エニックス / ハ・ン・ド
価格:5490円

キングダムハーツシリーズで唯一、据え置き機と携帯機から離れた異色な作品が一つ。
その名も『キングダムハーツ コーデッド』(以下coded)。プレイ媒体は何と携帯電話
時系列は『Ⅱ』の直後にあたり、シリーズでは珍しく主人公であるソラは不在。
代わりに登場するのが、データ世界のソラ。『coded』では主にデータ世界が舞台になっています。

ジミニーメモに隠された謎を解こうと、メモの記録をデータ化した王様ことミッキー一同。
しかし突如出現したバグにより、メモのデータはそれ以上見れなくなってしまいます。
そこでミッキー一同はデータ上のソラをバグに侵された記録の中へ派遣。
バグの除去と共に、メモに残された謎を解き明かしていく…というのが大まかなあらすじです。

前述の通り、主人公であるソラは『Ⅰ』の頃のワールドの一部を探索。
やがてバグが除去された後、メモには載っていない隠されたワールドである、「忘却の城」のデータが出現。
ソラ達が忘れていた記憶である忘却の城に、隠されていた謎があったのであった…
というのが私なりの考察です。違う部分もあるかもしれませんが。

携帯電話だけあって、前までの精密な操作はできなくなった為、一部ではパズルのような操作感覚や、
横スクロールなどの今までと違う要素が注ぎ込まれた実に異色なゲームであったと言えます。

そして時は移って『coded』はニンテンドーDSに移植されることに。最初から狙ってたんでしょうけど。
その上でリメイクには欠かせない様々な追加要素が雑誌などで取り上げられました
主な情報はバトル要素の増加なのですが、これが色々と物議を醸すことに…
そんなこんなで発売した『Re:coded』。『358』の微妙な評価を覆す作品にはなれたのでしょうか?

結論から言ってしまうと前作並みに微妙な出来です。
まずシナリオの方は先に言わせてもらうと、過去を追っていく話なので新鮮味があまり感じられません。
なつかしのワールドで戦う、と言えば聞こえはいいですが、最終的にやる事はほぼ同じです。
しかも『COM』で同じようなことをやったため余計に新鮮味が感じられない。
ディスティニーアイランドでダークサイドと戦うのも、トラヴァースタウンでガードアーマーと戦うのも、
アグラバーでジャファーがランプを使って悪事をするのも、ジャファーを倒すのにランプを攻撃するのも、
オリンポスコロシアムでクラウドと一時敵対するも和解することも……………
殆どが『Ⅰ』『COM』でやったことです。まだまだやる気ですかい。
話全体はかなり短いのでアッサリ終わってしまうし、エンディングもどうも尻すぼみというか何というか…
例えるなら『Ⅰ』とか『Ⅱ』で一通りディズニーの世界を終えた後のような感じ。
でもぶっちゃけ話が短いのでエンディングが微妙でも「こんなもんか」と納得してしまいました。

次にバトルシステムについて。
まずはシリーズおなじみのアクションですが、『358』と『BbS』を足して2で割ったような感じです。
通常攻撃は普通のままで、魔法や大技を使う時は『BbS』よろしくコマンドを切り替えて使用します。
さらにメニュー画面では『358』の反省か、すごろくのように順々にパネルを設置していくようになっています。
順々にパネルをはめていくと、大きなパネルまで届き、そうなると新たなアビリティを入手することができます。
『358』のような無駄な面倒臭さは改善されているため、これは大きな進歩だと思います。
ケチを付けるならコマンドの種類が微妙なこと。
ハードがDSなのは考慮して、「少ないな」とは発売前から薄々感じ取ってはいましたが、
魔法はともかく、大技系は「通常技」と「通常技に属性付けたヤツ」が殆どなので水増しっぷりが見て分かります。
後はワールドのバグを直すために入る「システムエリア」のジャンプアクションがかなり酷なこと。
『Ⅰ』でのジャンプアクションに苦戦してるとかなりキツイことになります。
それ以外は従来通りの良好アクション。さほど大きな問題はないでしょう。

次にトラヴァースタウンとホロウバスティオンで展開される横スクロールアクション。
ドッジロールなどの基本アビリティはそのままで、通常戦闘で出来たコマンドは全て使えなくなります。
代わりにフィールド上にあるアイテムを取得して大技が出せるようになります。
ハッキリ言って難易度はヌルいです。穴に落ちても体力が減るだけだし、スコアを無視するならただ進むだけでいいです。

次にワンダーランドとホロウバスティオンで展開される3Dシューティング。ここら辺から賛否が分かれたかな。
基本は横スクと同じで、コマンド禁止、アイテム取得で大技発動です。
アクション自体は良好なんですが、やはり「シューティング」という点がKHにそぐわないかなぁ…
難易度はそれほど高くないですが、ホロウバスティオンのボス戦はかなり辛かったです。
一応シューティングモノは爽快感があるのが特徴(だと思っている)のでKHの独自の爽快感もあって非常に気持ちいいです。

そして恐らく最大の問題であろう、新要素、コマンドバトル形式。
こちらはオリンポスコロシアムのみで展開されます。
『FF』シリーズであるような、ゲージを貯めて『攻撃』コマンドなどを選んで敵を倒す形式なのですが…
ぶっちゃけ何でKHでやる必要があるんでしょうか?
KHと言えば良好なアクションが持ち味のゲームの筈なのに…これではシリーズのコンセプトの崩壊では?
案の定このシステムには色々なレビューサイトで非難の声が高いです。
こんな仕様なのにクリア後にもやり込み要素があるという謎の仕様
コマンドバトル目当てで『Re:coded』を買う人はまさかいないと思うので誰得な気が…

総評。
短いシナリオとゲーム展開、様々なバトルシステムもあって、
『一つのアクションゲーム』というよりは『ミニゲーム集』と思ったほうがいいかもです。
ていうか普通のKHとしてやるには少々物足りない出来です。ハッキリ言ってやり込むほどのゲームじゃないです

『358』と比べると改善された所もあるのに、『358』の批評と前評判があってか、発売前の予約数もそぐわず、
発売して間もなく1000~2000円台で売られるというまさかの失態ぶり
まあ、何か思いついた時に久し振りにやると面白いような、そんなゲームですネ。ハイ。
[ 2011/02/04 18:09 ] 過去レビュー置き場 | TB(0) | CM(2)